SA-β-gal

SA-β-gal（senescence-associated beta-galactosidase）．1995年にDimriらによって，弱酸性条件下（pH6）でX-galを基質としてベータガラクトシダーゼを染色すると，老化した細胞が青く染まることが報告された．このとき増殖中の細胞は染色されなかったことから，簡便に細胞老化を起こした老化細胞を検出できるマーカーとして現在まで広く用いられている．しかし，SA-β-galはさまざまなストレスによりリソソームベータガラクトシダーゼの発現が数倍程度増加したために起こる現象であり，必ずしも細胞老化に特異的というわけではないことが明らかになっている．

参考書籍

• 実験医学増刊 Vol.28 No.17 特集「血管研究と血管治療」
• 実験医学増刊 Vol.29 No.20 特集「がん幹細胞—ステムネス，ニッチ，標的治療への理解」