LOH(loss of heterozygosity/ヘテロ接合性の消失),すなわち対立遺伝子座(アリル)の欠失を意味する. LOHが生じると,残りの正常なアリルに変異が誘発されやすいことが知られており,腫瘍抑制遺伝子の不活性化を引き起こす機構の1つとして重要である.このことは,網膜芽細胞腫家系(Rb)やLi-Fraumeni症候群(p53)などで腫瘍が多発するメカニズムと密接に関連している.