発光層が有機化合物からなる発光ダイオード(LED)で,有機化合物中に注入された電子とホール(正孔)の再結合によって生じた励起子によって発光する.再結合による一重項励起子と三重項励起子の生成確率は,状態数に従って1:3と見積もられている.イリジウム錯体などのりん光材料は,励起三重項状態から発光するため,従来用いられてきた蛍光材料に比べて有機EL素子の発光効率を向上させる手法として注目されている.