成体における骨リモデリングでは骨吸収と骨形成のバランスが保たれており,破骨細胞によって吸収された骨は骨芽細胞によって埋め戻される,カップリング機構とよばれるしくみが働いている.このプロセスに関与する因子はカップリング因子とよばれ,破骨細胞,もしくは破骨細胞による骨吸収に由来し,骨芽細胞による骨形成を活性化する.これまでに,骨吸収に伴って骨から放出・活性化されるTGF-βやIGF-1がカップリング因子として機能する可能性が示唆されている.