Wnt非存在下では,GSK3(glycogen synthase kinase 3)を含む複合体の作用により,βカテニンは分解されている.Wntが受容体に結合すると,GSK3作用の阻害を介して,βカテニンは蓄積し,核内移行し,転写共役因子として作用することでさまざまな遺伝子の発現制御を行う.2i培地中のGSK3阻害剤CHIR99021は,この経路を模倣する.