条件刺激(CS)と無条件刺激(US)との対呈示によって、CSへの行動反応が変容する連合学習である.摂食場面では,食物からの味覚・嗅覚・視覚刺激などがCSとなりうる.その食物の消化・吸収後に生じる摂取後効果がUSの例である.摂取後効果は快・不快の情動体験を生じさせると同時に学習を形成させる強化子となりうる.それが正の効果であればCSへの接近行動(食物探索)やCS摂取が表出・促進され(嗜好学習),負の効果が生じればCSの回避やCS摂取抑制が生じる(嫌悪学習).摂食場面においては,味覚嫌悪学習のように味覚経験・摂取のタイミングと摂取後効果の作用開始との時間的間隔が長くても連合学習が成立することがある.