この領域に挟まれた遺伝子の転写を周囲のクロマチンによる影響を受けず安定に制御できる配列である.この配列は種々の動物において見出されているが,ニワトリ赤芽球のベータグロビン遺伝子の転写を制御している配列cHS4やショウジョウバエのgypsy配列などが安定な遺伝子発現に応用されている.遺伝子治療においては,導入遺伝子が不活性クロマチン中に挿入されると,その不活性な環境により遺伝子が存在しても転写が抑制され効果が発揮できない.インスレーター配列を挿入した遺伝子を用いることでこの問題を解決できる.