月単位で進行する喀痰増加と肺野の浸潤影増大で紹介となった80歳代男性｜実践！画像診断Q&A｜羊土社：レジデントノート - 羊土社

症例: ：80歳代，男性．
主訴: ：喀痰増加．
既往症: ：虫垂炎．
併存症: ：緑内障．
常用薬: ：エチゾラム．
職業: ：無職．
喫煙: ：20本×65年間．
飲酒: ：機会飲酒．
粉塵吸入歴: ：なし．
アレルギー歴: ：なし．
家族歴: ：特記すべきことはない．
現病歴: ：2カ月前から白色の喀痰が出現し，近医を受診，胸部単純X線で左下肺野の浸潤影を指摘された．肺炎として経口抗菌薬が開始されたが，喀痰はその後も徐々に増加し，浸潤影の増大を認めたため，当科紹介となった．
身体所見: ：身長177 cm，体重63 kg，体温36.7℃，血圧116/75 mmHg，呼吸回数18回/分，SpO₂ 93％（室内気）．意識清明．頸静脈拡張なし．
胸部: ：心雑音なし，呼吸音左背側にてcoarse cracklesを聴取する．
腹部: ：肝･腎･脾を触知しない．表在リンパ節を蝕知しない．浮腫はない．
神経学的所見: ：特に異常を認めない．
血液検査: ：WBC 7,890 /μL（好中球65.7％，リンパ球18.8％，好酸球4.6％），Hb 14.4 g/dL，Plt 22.4万/μL，TP 7.1 g/dL，Alb 3.7 g/dL，AST 19 IU/L，ALT 15 IU/L，LD 180 U/L，BUN 14 mg/dL，Cr 0.95 mg/dL，CRP 4.8 mg/dL，CEA 4.6 ng/mL，KL-6 376 U/mL，β-Dグルカン 4≧ pg/mL，T-SPOT．TB陰性．
動脈血ガス分析: ：pH 7.449，PaO₂ 69.9 torr，PaCO₂ 36.0 torr，HCO₃⁻ 24.4 mmol/L．

Q1：胸部単純X線写真（図1）の所見は？
Q2：診断のためにさらに必要な検査は？

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