[巻頭インタビュー]あの先生に会いたい!番外編3 仕事と私生活のバランスは(徳田先生)

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レジデントノートインタビューコーナー『あの先生に会いたい!』では,さまざまなフィールドでご活躍中の先生に,医師として歩んでこられた道のりや,現在,そして将来のこと,さらに私生活とのバランスの取り方などについて語っていただきます.また番外編では,本誌に収まりきらなかった内容をホームページ限定で紹介していきます.

番外編3 仕事と私生活のバランスは

下井辰徳先生(以下敬称略):PubMedサーフィンとはすごいですね.

徳田安春先生(以下敬称略):せっかくの休みなのに,家にいる間,朝からずっとPub Medサーフィンばかりやっていたので,家族も気味悪がってしまって.本当は勉強をしているんですが,外から見ると単にパソコンの前に座って,遊んでいるように見えるのでしょうね.

下井:ああ,なるほど,そうかもしれません(笑).

徳田:だから時々,家の近くのネットカフェにいって,夜中までそこでPubMedサーフィンをやっていました.周りの人達はみんな漫画を読んでいるのですが,わたしは勉強をしているわけです(笑).

下井:そのようなPub Med生活もされながら(笑),仕事と私生活のバランスはどのようにとられているのですか.

 特に講演なども多くされていて,診療も含めてお忙しいと思うのですが,休みはどういうふうに息抜きをされているのでしょうか.

徳田:休みも一日中,PubMedを調べたりして過ごすので,仕事に近いのかもしれないですね.あまり境界線がないです.

 今はiphoneがあるので,暇さえあれば,電車の中でもPub Medを調べたり,ジャーナルを読んだりしますね.新しい文献は早く読まないと気が済まないんです.

 今はネットで最新の文献がすぐ見られますけど,私が研修医のころは,例えば『New England Journal』や『JAMA』が,紙のハードコピーで届いてくるのが,航空便で2週間かかっていたんです.

 病院の図書館にジャーナルが並ぶのが遅いので,アメリカから帰ってきてスタッフになったころは,私も個人で5つぐらい取っていました.

 私は最新の情報に興味があって,アメリカにいたころ,最もlatestな,ホットなトピックばかりずっと追いかけていました.ですから,ビッグ5っていわれている『New England Journal』『JAMA』『Lancet』『BMJ』『Annals』というジャーナルを,個人で取っていましたね.来たらすぐその日に読むんです.

下井:すぐに!

徳田:読むといっても,さすがに全部は読めないので,飛ばし読みです.飛ばし読みをして,翌日レジデントにいうわけです,“昨日読んだ『Lancet』に○○って書いてある”ってね.そういうのを趣味みたいにしていました.

下井:研修医にとっては,新しい情報をそのように次々と教えていただけるって刺激的ですね.

徳田:今は,最新の文献情報はiPhoneにメールですぐ来ます.例えば“『BMJ』が届きました”とメールがきたら,すぐその場でチェックしています.最近は,文献がおもしろかったらTwitterでつぶやいているんです.私は去年の12月からTwitterを始めましたが,ストレス解消にもいいですし,自分でおもしろいと思った文献のリンクを自分のTwitterの過去ログに保存できることがいいですね.そのままリンクを貼っておけば,何か書くときのネタになりますし.レジデントに“3カ月前ぐらいにこういう面白い文献があったよ”と伝えるときに,Twitterで検索して,すぐ出せるので便利です.

下井:僕もフォローさせていただいていますが,すごく勉強になります.

徳田:ありがとうございます.そのような形で私生活と仕事のバランスというと,そんなに境界がないので厳しいですけど(笑),私生活もそういう形で楽しく過ごしています.

 その他あげるなら…,一番楽しいのはみんなと飯を食べに行ったりとか,本を読むことでしょうか.本を読むのは好きで,iPadを最近買いました.本がすぐダウンロードできて,すぐに読めるので,いいですよね.

 最近,英語のビジネス書に凝っていますが,内容のいいビジネス書は海外で出版されてから,日本語に訳されるのは2年後ぐらいになるんですよね.やはり早く読みたいので,先に英語で読みますね.だから必ず『New York Times Best Seller』もチェックしています.

 こんなふうに仕事以外も,楽しみながら勉強をかねて過ごしていますね.

Profile

徳田先生
徳田 安春(Yasuharu Tokuda)
筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター
当院総合診療科では3~6カ月の他流試合シニアレジデントを受け入れています(給与つき).申込みは水戸協同病院ホームページより随時OK.

下井先生
下井 辰徳(Tatsunori Shimoi)
がん・感染症センター都立駒込病院 後期研修医
徳田先生のお話を伺って,どの分野に進むとしても,医師の礎となる部分は不変のものだと感じました.丁寧な病歴聴取や身体所見,リサーチマインド,いずれも大切と感じました.