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患者ウイルス量データを使った感染症疫学への貢献

Contribution to epidemiology using viral load data
江島啓介
Keisuke Ejima:Indiana University School of Public Health-Bloomington1)/Tokyo Foudation For Policy Research2)(インディアナ大学公衆衛生大学院1)/東京財団政策研究所2)
10.18958/7061-00001-0000203-00

新型コロナウイルス感染症の流行後,PCR検査を用いて計測されたウイルス量データが多く報告されている.このようなデータから何がわかるだろうか? これまでの多くの研究はPCR検査の定性的な結果(陰性/陽性)に着目した研究がほとんどであったが,われわれはPCR検査の定量的な結果を疫学へ応用しようとしている.特にこれまでインタビュー頼りであった疫学研究の弱点を捕捉するように,ウイルス量データを用いた新しい疫学パラメータの推定(潜伏期間の推定)手法と,公衆衛生政策の評価法(隔離ガイドラインの評価)を紹介する.

ウイルスダイナミクス,数理モデル,感染症疫学,時系列データ

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