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COVID-19の宿主要因

Host factors for COVID-19
南宮 湖,岡田随象
Ho Namkoong1)/Yukinori Okada2)〜4):Department of Infectious Diseases, Keio University School of Medicine1)/Department of Statistical Genetics, Osaka University Graduate School of Medicine2)/Department of Genome Informatics, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo3)/Laboratory for Systems Genetics, RIKEN Center for Integrative Medical Sciences4)(慶應義塾大学医学部感染症学教室1)/大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学教室2)/東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学教室3)/理化学研究所生命医科学研究センターシステム遺伝学チーム4)
10.18958/7061-00001-0000201-00

COVID-19の病態の違いに,集団が有する遺伝的背景の違いが影響しているのではないかと考えられ,大規模な国際コンソーシアムによりCOVID-19の宿主因子を探索する研究が世界中で展開されている.これまでに,I型IFN関連遺伝子の変異やI型IFNに対する中和自己抗体が重症化に寄与することに加え,国際コンソーシアムによるメタGWASにより多数の疾患感受性遺伝子が同定されてきた.日本国内でも,アジア最大のバイオレポジトリーとなったコロナ制圧タスクフォースのGWASにより,COVID-19の重症化遺伝子としてDOCK2が同定され,COVID-19の有望な治療標的となることが期待される.

COVID-19,GWAS,Ⅰ型IFN,コロナ制圧タスクフォース,DOCK2

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