スマホで読める実験医学
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型の実践❶:核膜に移行するタンパク質の動態を測定する①

三浦耕太
10.18958/7371-00027-0000641-00

前回までのおさらい
前回の序論では次の2点を中心に解説を行った.1つ目は,生物画像解析の実践には作業工程(Workflow)という捉え方とその組み立て方を学ぶことが大切であるという点であった.2点目は,最新のアルゴリズムを使ったプラグインやツールはとても重要だが,それは作業工程の一部を担う部品(Component)であることがほとんどであること,そして,その部品をどのようにして生の画像データから測定までの作業工程に組み込むのか,ということを知らなければ,宝の持ち腐れになる,という点である.こうした点に基づき,この連載では具体的な生物学的課題を取り上げ,作業工程の組み立て方をいわば「型」として紹介し,それが各々の解析の糧となることを期待している.「型」にも理屈があり,それを理解し考え方に慣れることが,自分なりの組み立て方を編み出せるようになるコツである.今回からは核膜に移行するタンパク質の動態の解析を題材に,3回にわたって実際の作業工程の解説を行う.(企画・執筆/三浦耕太,塚田祐基)

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