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教科書の変遷から「分子生物学」を考える:第2回 「遺伝子」から「細胞」へ

中村桂子
JT生命誌研究館名誉館長
10.18958/7967-00035-0006570-00

前回の後半,Watsonの名前が出てこないことに気づかれましたか.彼はどこへ行ってしまったのでしょう.27歳で世紀の発見をした青年は,3年後の1956年に30歳でハーバード大学教授になり,15年間その職にありました.RNAに関する研究をしていますが,二重らせん発見の相棒であるCrickを始めとする分子生物学のパイオニアたちのような,ワクワク感がありません.後年,「最初に書いた以上の論文は書けないのが辛かった」と話してくださいました.

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