いまや、生命科学を語るに、欠くことのできないキーワード『アポトーシス』!近年は,その分子機構に関与する因子もほぼ解明され,分子間の相互作用を考慮したアポトーシス調節による癌やエイズ,神経疾患への治療応用も期待されている.本書はこれまでに解明された研究成果ならびに,フレッシュな最新知見を,アポトーシスの分子機構と疾患とのかかわりを中心に解説した.
目次
序 橋本嘉幸 山田 武
概論
1 アポトーシスとは 橋本嘉幸
1) アポトーシスの言葉の由来と意義
2) プログラム細胞死とアポトーシス
3) アポトーシスの特徴
4) アポトーシスの分子機構
5) アポトーシスの誘因と経路
6) 疾病とアポトーシスとのかかわり
I アポトーシスの分子機構
1 Fas/Fasリガンド−アポトーシス誘導因子とその受容体の構造と機能
中西義信
1) Fas/Fasリガンドの発見,構造,生体内での分布
2) Fas/Fasリガンドを介したアポトーシス経路とその調節
3) Fas/Fasリガンドの発現調節
4) ヒト疾患との関係
2
p53および類縁遺伝子 井川俊太郎
1)
p53アポトーシス経路
2)
p53遺伝子
3) ゲノムの守護神
p53=癌の抑制のみに働く
p53=実はつかみどころのない
p53 4) 癌の臨床と
p53−gate keeperとcare taker
5)
p53類似遺伝子−
p73と
p51 3 シグナル伝達とプログラム細胞死−アポトーシス性および非アポトーシス性細胞死
口野嘉幸
1) アポトーシスにおけるシグナル伝達
2) カスパーゼ非依存的細胞死
4 カスパーゼ−アポトーシス実行過程に働くプロテアーゼ
三浦正幸
1) 最初の細胞死実行遺伝子
ced-3の発見
2) 細胞死実行プロテアーゼ“カスパーゼ”の発見
3) カスパーゼの基質特異性
4) カスパーゼの基質
5) カスパーゼ阻害剤および阻害遺伝子
6) カスパーゼファミリーの活性化機構
7) カスパーゼとApaf-1の生体機能
8) カスパーゼ阻害の疾患研究への応用
9) カスパーゼ非依存的な細胞死
5 Bcl-2ファミリータンパクによるアポトーシスの制御
辻本賀英
1) アポトーシスシグナルの流れ
2) ミトコンドリアの役目
3) Bcl-2ファミリーと機能
4) Bcl-2ファミリーによる細胞の生死の決定
5)
bcl-2ファミリー遺伝子がなくなると?
6) Bcl-2ファミリーと癌・神経変性疾患
7) 疾患治療の観点からみたBcl-2ファミリー
6 DNAエンドヌクレアーゼ−アポトーシスにおけるDNA断片化
田沼靖一
1) アポトーシスにおけるDNA断片化
2) アポトーシスエンドヌクレアーゼ
3) DNaseγ
II アポトーシスと疾患
1 発生とアポトーシス 刀祢重信
1) いつ,どこで死ぬのか
2) 終末分化とアポトーシスの関係
3) 死への引き金
4) 発生におけるアポトーシスの分子機構研究の動向
2 アポトーシスと疾患とのかかわり 木崎治俊
1) 発生過程でのアポトーシスと疾患
2) 病理学的侵襲とアポトーシス
3) 炎症とアポトーシス
4) 免疫異常
5) 臓器移植とアポトーシス
6) 遺伝的侵襲とアポトーシス
7) アポトーシスにかかわる分子とその異常
3 ウイルス感染とアポトーシス 黒川健児 小林信之
1) アデノウイルス
2) ポックスウイルス
3) ヘルペスウイルス
4) パポバウイルス
5) バキュロウイルス
6) ヒト免疫不全ウイルス(HIV)
7) その他のウイルス
4 神経疾患とアポトーシス 橋本敦史 小池達郎
1) ハンチントン病
2) アルツハイマー病
3) 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
5 癌治療とアポトーシス 清宮啓之 鶴尾 隆
1) 細胞癌化におけるアポトーシスの意義
2) 癌化学療法におけるアポトーシスの意義
3) DNAを標的とした抗癌剤によるアポトーシス
4) 微小管を標的とした抗癌剤によるアポトーシス
6 放射線誘発アポトーシス 大山ハルミ 山田 武
1) 放射線細胞死とは
2) 間期死型と増殖死型のアポトーシス
3) 放射線誘発アポトーシスの機構
4) 放射線誘発アポトーシスの意義
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(2021年8月23日)
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