次号予告実験医学増刊号

※ タイトルはすべて仮題です.内容,執筆者は変更になることがございます.

次号 実験医学増刊 Vol.44 No.15(2026年9月4日発行予定)

がんの自然史 正常組織の変異から発がん、治療抵抗性獲得までの進化の全貌

編集/垣内伸之(京都大学白眉センター),小川誠司(京都大学大学院医学研究科腫瘍生物学)

細胞は多様性の創出と環境による選択によって進化のプロセスを繰り返し、その帰結の一つとしてがんに至ると捉えられる。最近、がんを特徴づける様々な因子の研究が進むとともに、一見正常な組織においても既に、がんのドライバー変異を獲得した細胞がクローン拡大していることが明らかとなった。正常細胞ががんへと進化し、また、がんと診断された後に治療抵抗性を獲得するまでには数十年に及ぶ時間軸が存在する。この間、ゲノム・エピゲノム異常に加え、微小環境、免疫、腸内細菌といった多層的な要因ががんのクローン進化や多様性の創出に関与する。本特集では、これら最新の研究成果に基づき、がんの自然史を俯瞰的に理解することを目指して企画した。執筆者の先生方には、クローン進化と多様性の創出という視点から、がんの自然史の各局面における最新の知見をご紹介いただきたい。(編者より)

  • 序【小川誠司】
  • 概論【垣内伸之】

第1章 体細胞モザイクと発がん

  • 1) 食道上皮【横山顕礼】
  • 2) 腎臓【家入康輔】
  • 3) 透析腎【田中庸介】
  • 4) 肺【吉田健一】
  • 5) 乳腺【西村友美】
  • 6) クローン性造血【佐伯龍之介】

第2章 がんの進化とエピゲノム

  • 1) 発がんに関わるエピゲノム【山田泰広】
  • 2) 胃がんにおけるEBウイルスとホストのクロマチン相互作用【金田篤志】
  • 3) エピゲノム異常に基づく骨髄系腫瘍のマウスモデル解析【岩間厚志】
  • 4) エピゲノムからみた急性骨髄白血病の多様性【越智陽太郎】

第3章 がん進化のモデリング

  • 1) オルガノイドを用いた発がん過程のモデリング【佐藤俊朗】
  • 2) 前がん病変からのモデリング【三森功士】

第4章 がんの進化とエコシステム

    Ⅰ. 環境因子と発がん

  • 1) がんにおける変異シグネチャーと環境因子【戸塚ゆ加里】
  • 2) 肝癌の発がんと微小環境【大谷直子】
  • 3) エクソソームとがん微小環境【星野歩子】
  • Ⅱ. 腫瘍免疫とがん進化

  • 4) ミトコンドリアトランスファーによるT細胞機能抑制【冨樫庸介】
  • 5) 腸内細菌による樹状細胞を介した腫瘍免疫の活性化【小山正平】
  • 6) MHC提示抗原と抗腫瘍免疫【茶本健司】
  • 7) 膵癌のオートファジーによる代謝適応,免疫回避【山本恵介】
  • Ⅲ. 腸内細菌とがん進化

  • 8) 腸内細菌由来コリバクチンによるDNA損傷と大腸発がん【柴田龍弘】
  • 9) BRCA変異とピロリ関連胃がん【碓井喜明,桃沢幸秀】
  • 10) 細胞老化とがん【原 英二】

第5章 がんの進化と多様性

  • 1) がんのトロピズム【吉里哲一】
  • 2) 脳腫瘍の多様性【鈴木啓道】
  • 3) 肺がんの多様性【鈴木絢子】

第6章 治療によるがんの進化

  • 1) 肺がんの薬剤耐性【小林祥久】
  • 2) 肺がんの薬剤耐性【矢野聖二】
  • 3) 化学療法とクローン性造血【高橋康一】
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【特集1】性差の本質 病態・生体機能に影響を与えるメカニズム/【特集2】感染症・薬剤耐性制御の新標的 クオラムセンシング
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2026年10月号 Vol.44 No.16(2026-09-18発行予定)
【特集1】実現に近づくp53標的治療の新ストラテジー/【特集2】対象が広がるRas標的創薬の新モダリティ(仮)
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