次号予告実験医学増刊号

次号 実験医学増刊 Vol.38 No.15(2020年9月4日発行予定)

ゲノム医療時代のがん分子標的薬開発研究(仮題)

編集/西尾和人(近畿大学医学部ゲノム生物学)

昨年はゲノム医療元年ともいわれ,遺伝子パネル検査が保険収載され,がん臨床の転換点となりました.従来の臓器別の診療が遺伝子変異別の診療へと移り変わりつつあるなか,現状ではドライバー変異が同定されたとしても治療薬があるかどうかわからないという問題がクローズアップされるようになりました.他方,一時は停滞期に入ったとみられていた分子標的治療薬の開発は,新たな創薬モダリティ,適応患者の層別化といった変化を追い風に,再び加速の機運が高まっています.
そのような背景のもと,読者から今後の分子標的治療薬の充実に必要な基礎研究は何なのか,トレンドを整理して学びたいという声が多く届くようになりました.本書は分子標的薬とそれを支える分子診断技術の研究最前線を複数の視点から解説し,読者に次の一手を考えるきっかけを提供することをねらいとするものです.(編集部より)

  • 序【西尾和人】

第1章 新しい標的

  • 1)融合遺伝子―NTRK阻害薬【片山量平】
  • 2)RAS【内堀 健】
  • 3)がん代謝・ミトコンドリア【本橋ほづみ】
  • 4)メチル化【鈴木孝禎】
  • 5)腸内細菌叢【角田卓也】
  • 6)リポジショニング【堀本勝久】
  • 7)ADC―抗体-薬物複合体【米阪仁雄・中川和彦】
  • 8)核酸医薬【田原栄俊】

第2章 ゲノム医療時代のコンパニオン診断薬開発の在り方

  • 1)今までのCoDxの考え方【平瀬主税】
  • 2)グループ化コンパニオン診断【矢花直幸】
  • 3)マルチコンパニオン診断【武田真幸】
  • 4)希少がん・希少フラクションの臨床試験―マスタープロトコル、バスケットトライアル、アンブレラ型臨床試験【角南久仁子】
  • 5)Liquid Biopsy―TKIモニタリングの位置づけ【岩間映二】
  • 6)Liquid Biopsyと分子標的薬【西尾和人】

第3章 遺伝子パネル検査を分子標的薬から考える

  • 1)殺細胞性抗がん薬の位置づけ【濵西潤三】
  • 2)希少がんのための分子標的薬【大熊ひとみ・米盛 勧】
  • 3)パネル検査による併用療法―安全性・BRAF+MET【清水俊雄】

第4章 より精密ながんゲノム医療を目指して

  • 1)ドライバー遺伝子の定量化【坂井和子】
  • 2)ドライバー遺伝子を標的とした分子標的薬【古賀教将・光冨徹哉】
  • 3)非ドライバー遺伝子を標的とした分子標的薬―マルチキナーゼ阻害薬とそのオフターゲット効果の考え方【西尾和人】
  • 4)ICIとTKIの併用【林 秀敏】
  • 5)抗体 vs 小分子化合物【中村康司・秋永士朗】

第5章 耐性メカニズムとその克服方法

  • 1)TKI耐性メカニズム【矢野聖二】
  • 2)血管新生阻害薬耐性メカニズム【三橋惇志・西岡安彦】
  • 3)ICI耐性メカニズム【冨樫庸介】

第6章 未来志向の分子標的薬

  • 1)標的の探索:全ゲノムシークエンスは有用か?【土原一哉】
  • 2)AI時代の分子標的薬創薬【海東和麻・山西芳裕】
  • 3)注目の創薬モダリティ①がん抑制遺伝子―TP53活性化薬【人羅勇気・塚本佐知子】
  • 4)注目の創薬モダリティ②ペプチド【近藤英作】
  • 5)注目の創薬モダリティ③protein degrader【大岡伸通】

※ タイトルはすべて仮題です.内容,執筆者は変更になることがございます.

今後のラインナップ
2020年9月号 Vol.38 No.14(2020-08-20発行予定)
【特集】実験にも創薬にも使える!プロテインノックダウン
増刊号 Vol.38 No.15(2020-09-04発行予定)
ゲノム医療時代の がん分子標的薬開発研究(仮)
2020年10月号 Vol.38 No.16(2020-09-18発行予定)
【特集】骨格筋維持のメカニズム(仮)
増刊号 Vol.38 No.17(2020-10-20発行予定)
細胞医薬の最前線(仮)
2020年11月号 Vol.38 No.18(2020-10-20発行予定)
【特集】腸内デザインに向けた腸内細菌叢生態学(仮)
実験医学 定期購読
サイドメニュー開く

TOP