次号予告実験医学増刊号

次号 実験医学増刊 Vol.42 No.10(2024年6月5日発行予定)

良い炎症・悪い炎症から捉えた腫瘍免疫学
慢性炎症との関わりを理解し、その予防・治療をめざす研究最前線(仮題)

編集/西川博嘉(国立がん研究センター研究所/名古屋大学)

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近年、炎症の理解が進むにつれ、従来考えられてきた感染症や炎症性疾患のみならず加齢、さらに肥満、糖尿病等が慢性炎症を引き起こして発がんに関与することが見出されている。つまり、慢性炎症はほぼ全ての発がんに関わっていると言っても過言ではない。従って慢性炎症から遺伝子変異を引き起こし発がんに至るトリガーは何なのか、それに対する宿主側の免疫応答である炎症のうち発がんを促す炎症と発がんを抑える炎症のような違いがあるのか、の包括的理解ががんの予防、治療には必須である。本特集号では炎症の最新の考え方を紹介し、適切ながん予防、治療につながることを願っている。

  • 序【西川博嘉】
  • 概論【西川博嘉】

第1章 慢性炎症を引き起こす因子と発がん

  • 1)炎症による発がんの考え方(仮題)【前田優香】
  • 2)慢性炎症に関わる免疫細胞(仮題)【植畑拓也】
  • 3)発がんに至る炎症(悪い炎症)と抑制する炎症(良い炎症)(仮題)【加藤琢磨】
  • 4)慢性炎症による線維化と発がん(仮題)【榎本 篤】
  • 5)感染症による炎症と発がん(仮題)【西塔拓郎】
  • 6)炎症性疾患(IBDなど)からの発がん(仮題)【小玉尚宏】
  • 7)炎症を調節する腸内細菌とがん微小環境(仮題)【大谷直子】
  • 8)加齢と炎症(仮題)【城村由和】
  • 9)環境因子による炎症と発がん(仮題)【加藤琢磨】

第2章 慢性炎症による発がんとがんの増殖・進展に影響を与える因子

  • 1)慢性炎症による遺伝子変異、発がん(仮題)【河津正人】
  • 2)慢性炎症による遺伝子変異とがんの変遷、進展(仮題)【田中庸介】
  • 3)免疫応答によるがん細胞の変化 (仮題)【早川芳弘】
  • 4)クローン進化による発がん、がんの増殖と炎症(仮題)【垣内伸之】
  • 5)慢性炎症とクローン性造血、発がん(仮題)【坂田-柳元 麻実子】
  • 6)慢性炎症による遺伝子変異と免疫応答(仮題)【小山正平】
  • 7)慢性炎症と代謝(仮題)【熊谷尚悟】
  • 8)慢性炎症、ミトコンドリア異常と発がん、がんの進展(仮題)【冨樫庸介】
  • 9)慢性炎症とエクソソーム、発がん、がんの進展(仮題)【星野歩子】

第3章 早期治療介入、予防に向けた研究・技術開発

  • 1)炎症から発がんに至るまで時空間動態を予測する数理モデル(仮題)【川﨑猛史】
  • 2)炎症のイメージング(仮題)【鈴木健一】
  • 3)活性化自己反応性T細胞群を検出する量子マイクロデバイス技術(仮題)【安井隆雄】
  • 4)炎症をコントロールする臨床的意義(仮題)【板橋耕太】
  • 5)炎症のコントロールが開く新しい医療(仮題)【吉田達哉】
  • 6)炎症をコントロールする治療法(仮題)【各務 博】
  • 7)慢性炎症を標的とした免疫細胞療法(仮題)【籠谷勇紀】

※ タイトルはすべて仮題です.内容,執筆者は変更になることがございます.

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