編集/児島将康(ジーラント株式会社)
新たに研究費の獲得をめざす研究者に向けて,先生ご自身のご経験を共有していただきたい―これが本特集を企画した意図です.研究室では,研究の考え方や進め方,学会発表や論文作成についての指導は比較的充実していますが,研究費の獲得方法について体系的に学ぶ機会は多くありません.しかし,研究費の獲得は,研究者がPIとして自立し,研究を継続・発展させていくために不可欠な要素です.そのため,経験を積んだ研究者が,自身の試行錯誤や工夫を,将来の独立をめざす若手研究者に伝えていくことには大きな意義があると考えています.本特集では,大学院生・ポスドクの時期から,一定の研究成果を上げる段階に至るまで,キャリアステージごとにどのように研究費獲得を考え,取り組んできたのか,その戦略や視点についてご紹介します.(編者より)
編集/倉島洋介(千葉大学大学院医学研究院イノベーション医学)
アレルギー,炎症,免疫寛容,感染など,さまざまな局面で機能する免疫細胞の一つである「マスト細胞」は,「肥満細胞」ともよばれ,豊富な細胞質内に備わる多様なde novoメディエーターによって,時にヒトを死に至らしめるアナフィラキシーを引き起こす強力な細胞である.一方でマスト細胞は,長い研究史を有する古参の免疫細胞でありながら,約10年に一度,その役割や概念が大きく更新されてきた細胞でもある.本特集では,マスト細胞によるIgEを介さないアレルギー応答に着目し,神経伝達物質やエネルギー通貨として知られる「ATP」,ならびに薬剤刺激によって誘導される非IgE依存性アレルギー応答の分子メカニズムについて最新の知見を整理する.これらの知見は,非IgE依存性アレルギーの理解を基礎から臨床へと橋渡しし,難治性アレルギーや薬剤アレルギーの病態解明にも直結する,医学的に重要なテーマである.(編者より)
※ タイトルはすべて仮題です.内容,執筆者は変更になることがございます.