編集/籠谷勇紀(慶應義塾大学医学部先端医科学研究所)
造血器腫瘍に対するCAR-T細胞療法の実臨床における実績が蓄積されている一方,固形がんに対する免疫細胞療法はやや遅れをとってきた.しかし近年では徐々に有望な臨床試験結果が示されつつあり,またCAR-NK細胞に代表されるように,他の免疫細胞を用いる細胞医薬品も各細胞種の特徴を生かすかたちで開発が進んでいる.さらにはCARだけでなく,TCR-T細胞療法や腫瘍浸潤T細胞(TIL)療法についても海外では承認が得られてきており,これらのモダリティの開発状況,改良に関する基礎研究面での新たな知見について紹介する.(編者より)
編集/太田啓介(久留米大学医学部医学科先端イメージング研究センター)
光-電子相関顕微鏡法(Correlative Light and Electron Microscopy:CLEM)は,光学顕微鏡と電子顕微鏡を橋渡しする手法である.同一試料の同一領域を二つのイメージング法で観察することで,ライブイメージングや組織化学に基づく細胞機能と,ナノメートルレベルの微細構造とを相関できる.これにより,高い説得力をもつデータの取得が可能となる.従来,CLEM 観察はきわめて困難とされてきたが,近年はボリュームEM を含む最新のSEM 技術の進展により,現実的なアプローチへと発展している.本特集では,これらのモダンCLEM 手法を紹介する.(編者より)
※ タイトルはすべて仮題です.内容,執筆者は変更になることがございます.