“遺伝子治療”はいまや,安全性とともに有効性を評価するステップに入り,確実に現実の医療となってきた.AAV・レンチウイルスベクターなど注目のベクターの導入法や,国内や海外における臨床研究の現況を第一線の執筆陣が解説!臨床医に必要な遺伝子治療に関する情報を選りすぐりました.
目次
序 浅野茂隆
概論 遺伝子治療研究の現状と将来 谷 憲三朗 浅野茂隆
1) はじめに−遺伝子治療はいま
2) 遺伝子治療の歴史
3) 遺伝子治療の方法
4) 遺伝子治療臨床研究の現況
5) 遺伝子治療の問題点と将来の展望
I 主要ベクターの特徴と開発
1 アデノウイルスベクター 斎藤 泉
1) 第一世代(非増殖型)アデノウイルスベクターの原理
2) 作製・増殖・精製法
3) 発現域の特色
4) 動物個体投与の注意点
5) 次世代ベクターの展望
2 レトロウイルスベクター・アデノ随伴ウイルスベクター 三好浩之
1) レトロウイルスベクター
2) レンチウイルスベクター
3) アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター
3 非ウイルスベクター 金田安史
1) さまざまな非ウイルスベクター
2) リポソームとその改良法
3) HVJ-リポソーム
4 制限増殖アデノウイルスベクター
−癌の遺伝子治療への応用 濱田洋文
1) E1B55Kを欠失した制限増殖アデノウイルスベクター
2) キャプシド変異型ウイルスベクター
3) ファイバー変異型アデノウイルスベクター
4) 制限増殖アデノウイルスベクターの臨床応用に向けて
II 臨床における現状と今後の展望
1 免疫不全症に対する遺伝子治療 崎山幸雄 有賀 正
1) ADA欠損症と遺伝子治療
2) 慢性肉芽腫症と遺伝子治療
3) X連鎖SCIDと遺伝子治療
2 腎癌に対するGM-CSF遺伝子治療 谷 憲三朗
1) GM-CSF遺伝子治療の基礎とこれまでの歴史
2) 米国での腎癌に対するGM-CSF遺伝子治療の臨床成績
3) わが国における腎癌・前立腺癌などに対する
GM-CSF遺伝子治療の現状
3 p53遺伝子を用いた肺癌の遺伝子治療 藤原俊義 田中紀章
1) p53の機能
2) p53遺伝子治療の前臨床試験
3) 米国におけるp53遺伝子治療の臨床試験
4 脳腫瘍に対する遺伝子治療 水野正明 吉田 純
1) 悪性グリオーマに対する遺伝子治療の概要
2) 自殺遺伝子治療
3) 免疫遺伝子治療
4) 疾患原因遺伝子に直接アプローチする遺伝子治療
5) 増殖型ウイルスベクターを用いた遺伝子治療
6) 血管新生を標的とした遺伝子治療
5 血管における遺伝子治療 青木元邦 森下竜一 荻原俊男
1) PTCA,PTA後再狭窄に対する遺伝子治療
2) 再狭窄遺伝子治療臨床試験
3) 血管新生療法とその実際
6 遺伝子治療臨床研究の今後の展開 小澤敬也
1) 造血幹細胞遺伝子治療の新しい動き
2) AAVベクターを用いた遺伝子治療
3) 癌に対する遺伝子治療のストラテジー
III 遺伝子治療のトピックス
1 霊長類を用いた遺伝子治療研究の最前線 寺尾恵治
1) 神経細胞への遺伝子導入を目指して
2) 究極の遺伝子治療(造血幹細胞遺伝子治療)の臨床応用を目指して
3) パーキンソン病の遺伝子治療を目指して
4) ポストゲノムプロジェクトとしての遺伝子治療を目指して
2 米国の遺伝子治療研究のトピックス
1) ヘルペスウイルスベクターの開発と神経疾患の遺伝子治療
夏目敦至
1. HSVベクターの特徴
2. 神経疾患,神経再生への応用
2) 分断ゲノムを細胞内で再構築:アデノ随伴ウイルスベクターの
新たな可能性 中井浩之
1. 最大5kb:AAVベクターゲノム長の物理的限界
2. 核内で連結するベクターゲノム −大きな治療遺伝子の運搬を
可能にしたAAVベクター遺伝子導入メカニズム
3. 2つで1つ − 相補的AAVベクター
4. 相補的AAVベクターの遺伝子治療への応用
3) レンチウイルスベクターの動物実験−非分裂細胞への遺伝子導入
安 東星
1. レンチウイルスベクターの非分裂期の細胞への遺伝子導入機構
2. サル造血幹細胞への遺伝子導入と末梢血細胞での遺伝子発現
3. 霊長類におけるレンチウイルスベクターの安全性の判定
4. レンチウイルスベクターのパーキンソン病遺伝子治療
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(2021年8月23日)
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