骨髄中の造血幹細胞は,筋肉,肝臓といった血液以外の臓器・組織にも分化できることが明らかになりつつある.多能性と自己複製能を兼ね備えた幹細胞は,臨床医療の新局面をひらくのか? 臓器・組織再生の“万能薬”となりうる可能性をもった造血幹細胞の,研究の最前線から臨床への応用までをとらえた一冊!
目次
概論:造血幹細胞研究の現状と期待1.造血幹細胞の発生
2.造血幹細胞の可塑性
3.造血幹細胞の性状
4.ヒト造血幹細胞の新たな測定法
5.造血幹細胞の自己複製因子
6.ヒト造血幹細胞の増殖に関与するサイトカインと造血幹細胞の
ex vivo増幅
7.造血幹細胞の分化
1章 造血発生と分化制御メカニズム1 造血発生と血管内皮細胞との相互作用1.血液細胞と血管内皮細胞の共通祖先細胞
2.造血幹細胞による造血環境の形成
3.血管内皮細胞による造血の維持
4.造血幹細胞の自己複製と血管ニッチェ
2 リンパ球系前駆細胞と骨髄系前駆細胞1.リンパ球系共通前駆細胞(CLP)の純化
2.骨髄系共通前駆細胞(CMP)の純化
3.細胞系列を決定するメカニズム
4.白血病の前駆細胞からの発症
3 造血幹細胞の自己複製とその限界1.造血幹細胞の定義
2.造血幹細胞の純化
3.造血幹細胞の測定法
4.造血幹細胞の自己複製能
5.自己複製の限界
4 造血幹細胞の分化可塑性1.幹細胞のもつ分化可塑性の発見
2.幹細胞の新たな回収技術の確立
3.造血幹細胞移植による多臓器疾患治療
2章 動物モデルから臨床応用へ1 造血におけるシグナル伝達機構と遺伝子改変マウス1.レセプター型チロシンキナーゼ
2.レセプター型チロシンキナーゼとそのシグナル分子群の変異マウス
3.サイトカインレセプターのシグナル伝達経路と変異マウス
4.サイトカインシグナルの負の制御機構
2 キメラレセプタートランスジェニックマウスを用いた造血幹細胞の
分化・増殖の制御1.幹細胞の自己複製機構
2.キメラレセプタートランスジェニックマウス
3.骨髄再構築能
3 造血細胞特異的な転写制御機構の解明と遺伝子操作マウス1.造血細胞特異的な転写制御機構の解明
2.遺伝子操作マウスへの応用
3.遺伝子治療における転写制御の重要性
4 子宮内細胞移植による異種大動物でのヒト造血系の再構築1.同種異系動物間の子宮内造血幹細胞移植
2.異種動物への子宮内ヒト造血幹細胞移植
3.ブタを用いた子宮内ヒト造血幹細胞移植
3章 造血幹細胞を用いた治療法の展開1 ヒト造血幹細胞のex vivo増幅1.ヒト造血幹細胞の評価・測定法
2.造血幹細胞
ex vivo増幅の臨床的有用性
3.造血細胞
ex vivo増幅の臨床応用の現状
4.前臨床レベルの幹細胞増幅の現状
5.造血幹細胞の新たな階層性
2 ミニトランスプラントの現状と将来1.骨髄非破壊的移植とは何か
2.骨髄非破壊的移植の初期の試み
3.国立がんセンター中央病院における骨髄非破壊的移植
4.固形腫瘍に対する骨髄非破壊的移植GVTの例
5.骨髄非破壊的移植の前処置における違いについて
6.骨髄非破壊的移植は移植の主流になりうるか
3 樹状細胞を用いた癌に対する免疫療法1.樹状細胞の性質
2.クロスプライミング(cross-priming) について
3.樹状細胞療法の概略
4.樹状細胞療法の治療評価
5.臨床応用の実際
4 ヒト造血幹細胞を標的とした遺伝子治療1.レトロウイルスの構造と生活環
2.造血幹細胞遺伝子導入の問題点
3.造血幹細胞への遺伝子導入法の改良点
4.現在までの造血幹細胞遺伝子治療の症例
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- 【本書名】新 臨床医のための分子医学シリーズ:造血幹細胞のいまと医療への展開
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(2021年8月23日)
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