大学の研究成果を実用化するための 技術移転ガイドブック〜共同研究や特許のルールから起業のノウハウまで研究者として知っておくべき新常識
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大学の研究成果を実用化するための

技術移転ガイドブック

共同研究や特許のルールから起業のノウハウまで研究者として知っておくべき新常識

  • 株式会社メディカルインパクト/編著,清野 裕/監
  • 2004年05月28日発行
  • B5判
  • 170ページ
  • ISBN 978-4-89706-883-1
  • 定価:3,080円(本体2,800円+税)
  • 注文不可
    在庫:なし

大学発の技術移転を進めるうえでの基本的な考え方や実例を一問一答形式で解説.具体的事例や法律,エピソードなどを紹介したコラムも満載で技術移転の実際が見えてくる,大学研究者必読の一冊です!

目次

【 第1章 】技術移転の基礎知識

1. そもそも「技術移転」とは何ですか?

  • 「技術移転」は,産業化をめざす
  • 技術移転の新たな流れ
  • 特許と支援機間

2. 「バイ・ドール法」について教えてください

  • アメリカの特許改正法
  • バイ・ドール法
  • 日本版「バイ・ドール法」

3. なぜ大学の技術を移転しなければならないのですか?

  • 明らかな使命
  • 「知的財産」の確立
  • 透明性を確保するために

4. 私の研究は技術移転の対象になるのでしょうか?

  • すべての研究が対象ではない
  • 宝は眠っている?
  • 宝探しは真剣勝負

5. 「知的財産」は誰のものですか?

  • 立場によって異なる原則
  • 「知」と「知的財産」の相違
  • それでは権利はいったい誰のもの?

6. 特許をとらなければ技術移転はできないのですか?

  • 特許は強力な武器
  • ソフトを保護する著作権
  • 慎重さが必要なその他の知的財産

7. なぜベンチャー起業が奨められているのですか?

  • 自由度の高い尖兵
  • シーズを埋もれさせないために

8. 技術移転に危険性はないのですか?

  • リスクは存在する
  • 研究への悪影響は?
  • 大学の抱えるリスク
  • 社会的リスクは?

9. 技術移転のモデルとされるスタンフォード大学の例を教えてください

  • 技術移転の総本山
  • ベンチャー創出の古典
  • 全世界のTLOモデル
  • 新しい技術移転のモデル

10. 諸外国では,TLOはどのように機能していますか?

  • 合衆国
  • 西ヨーロッパに広がるTLOの活動

11. どんな分野で技術移転が盛んに行われますか?

  • バイオかITか
  • バイオが弱い日本
  • 成功率は6分の1?

12. 技術移転によって何が得られるのでしょう?

  • 研究者の3つの利益
  • 大学の利益
  • 社会の利益

【 第2章 】産学連携で迷わないために

1. 企業から研究費を受ける方法にはどんなものがありますか?

  • 相互利益のために
  • 共同研究と受託研究
  • かえって難しい奨学寄付金
  • 開かれた大学にするために

2. 企業との共同研究では,成果に対する権利はどうなりますか?

  • 契約によって決めるのが基本
  • 権利は契約によって決まる
  • 他大学との共同研究の知財帰属

3. 共同研究が論文発表の妨げになることはないのでしょうか?

  • 原則と契約
  • 契約の基本的な考え方
  • 難しいノウハウやマテリアル

4. 企業との契約が研究の足かせになりませんか?

  • メリットとデメリット
  • 実施権の問題
  • 報告義務やペーパーワーク

5. TLOとは何ですか?

  • ライセンスのブローカー?
  • TLOのインキュベート機能
  • なぜTLOが必要とされるのか
  • 民間TLOと大学TLO
  • 他大学のTLOは使えない場合が多い

6. 知的財産本部とTLOはどう違うのですか?

  • 同じものとしての側面
  • 微妙に性格の違う兄弟
  • 大学も個性の時代
  • 有機的な組織の連携

7. 特許やライセンシングの費用負担はどのようになりますか?

  • 機関帰属の場合は大学やTLOが負担
  • もとのとれない特許は不要

8. 発明の開示は必ず行わねばならないのですか?

  • 強調される「原則開示」
  • 開示は技術移転のため
  • 大学の抱えるリスク
  • 社会的リスクは?

9. 成果のライセンシングはどのように進むのですか?

  • 共同研究では契約通りに
  • シーズ型のライセンシング
  • プレゼンターとしての研究者

10. 大学での身分は,技術移転にどのように関係してきますか?

  • 契約によって決まる知財の帰属
  • 訴訟にならないために
  • 大学は学生を拘束しない
  • 学生にも開かれた門戸
  • 権利を失わない用心

11. 企業との共同研究が倫理的な問題になることはありませんか?

  • 求められる公明正大さ
  • 「企業の方に食事に招待されたのですが…」
  • 注意すべきは知財の扱い
  • 説明責任を自覚すること

12. 利益相反と兼業規定について教えてください

  • 利益相反とは?
  • 兼業規定

13. 企業の方から株式をもってくれといわれたのですが?

  • 本来は個人の自由
  • 利害関係
  • インサイダー取引?

【 第3章 】ベンチャー起業をするために

1. ベンチャー起業をするためには何が必要ですか?

  • 最も大切なのは,人
  • 次にビジネスプラン
  • 必要なものをどこから入手するか

2. ビジネスプランはどのように描けばよいのですか?

  • ビジネスプランは研究計画ではない
  • 研究の成功は大前提
  • 起業のためのブレーンストーミング

3. 会社をつくるには何が必要ですか?

  • 株式会社か,有限会社か
  • 手続きは法務局で
  • 名義だけの役員は避けよう
  • 登記後にするべきこと

4. ベンチャー企業と一般企業の違いは何ですか?

  • 外見上の違い
  • ベンチャー企業の利益の回収
  • 投資家からみた違い

5. ベンチャー起業の成功率はどれぐらいですか?

  • あいまいな成功の基準
  • 成功率は3割以下
  • リスクを意識する

6. 失敗するベンチャーに特徴はあるでしょうか?

  • 失敗の法則
  • 資金切れの失敗
  • マネージメントの失敗
  • ビジネスプラン,人材,シーズ

7. ベンチャー事業に失敗したらどうなりますか?

  • 有限でも責任は責任
  • 返済の必要はあるのか?
  • 借金と失望と
  • 失敗は恐れるのではなく,備えることで

8. 私はどこまで事業にかかわればいいのでしょうか?

  • やるからには命をかけて?
  • 研究は分けきれない
  • 分業を考える
  • できる範囲を明確に

9. 経営者としての仕事にはどんなものがありますか?

  • 会議は仕事?
  • 情報の共有と検討
  • 意外と大きな「会社の顔」
  • 決算書を読むことも

10. どこまで自分たちの力でやらねばならないのですか?

  • 既存の企業とのコラボレーションを視野に入れる
  • 資本の援助
  • 契約が鍵

11. 資本金はどのように集めればよいのですか?

  • ただ集めればよいものではない
  • 一気に集めればよいものではない
  • 資本政策の策定が重要

12. ベンチャーキャピタルとは何でしょう?

  • リスクを恐れない投資機関
  • 出資者としてのベンチャーキャピタル
  • ベンチャーキャピタルの戦略

13. キャピタルゲインとは何ですか?

  • 株価の変動差益
  • 経営者や従業員のキャピタルゲイン
  • キャピタルゲイン課税

13. キャピタルゲインとは何ですか?

  • 株価の変動差益
  • 経営者や従業員のキャピタルゲイン
  • キャピタルゲイン課税

14. ストックオプションとは何ですか?

  • 将来の成長を見越した報酬
  • 乱発は禁物
  • ストックオプション税制

15. 企業の成長ステージについて教えてください

  • 成長が不可欠のベンチャービジネス
  • 組織としての成長
  • 資本構成の変化

16. 成功したベンチャー企業はあるのですか?

  • もとをたどればベンチャー企業
  • M&A戦略
  • 身売りという現実も

【 第4章 】特許とライセンシング

1. 特許出願はどのように行えばいいのですか?

  • 出願そのものは簡単
  • 審査請求から実体審査
  • 異議申し立ての可能性

2. 出願書類はどのように調えればよいのですか?

  • 願書と明細書
  • 書式は慣れればOK
  • 特許取得後に

3. 特許,実用新案,著作権やノウハウはどう違うのですか?

  • 国によって異なる特許や実用新案
  • 「方法」と「物質」は対象外
  • 内容には及ばない著作権
  • 知的財産はセットで考える

4. 専用実施権とは何ですか?

  • 発明を実施する権利
  • 通常実施権と専用実施権
  • 独占的通常実施権という選択
  • どのような権利を設定するか

5. 特許をとれば利益が得られるのですか?

  • 発明は売ることができる?
  • 知財の債券化
  • やはり特許は基本的な知財

6. 論文発表後や学会発表後に特許は出願できるのでしょうか?

  • 先願権を確保するために
  • 特許法30条の適用
  • 特許法30条の問題点

7. 国際出願について教えてください

  • 外国出願とパリ条約
  • 国際出願
  • オンライン出願

8. ライセンス料の相場はどのくらいですか?

  • 目安は3%? 30%?
  • 寄与率で最終的な率は変化する
  • 実用化を助けるロイヤルティ契約を

9. ライセンス料やライセンス契約の期間は,どのように決まるのでしょう?

  • 客観的には決まらない
  • 不実施防止のための契約
  • ライセンス期間は技術の性格による

10. 周辺特許や特許戦略について教えてください

  • 周辺特許
  • 企業の立てる特許戦略
  • 研究者の特許戦略

11. 特許戦略はどのようにして立てるのですか?

  • ポートフォリオと特許マップ
  • 特許引用ツリー

12. 特許を巡って裁判に巻き込まれることはありませんか?

  • 可能性のあるトラブル
  • 「相当の対価」を巡る裁判
  • 国際的な特許紛争?

【 第5章 】支援制度の利用法

1. 資金面での支援制度にはどんなものがありますか?

  • さまざまな分野で得られる支援事業
  • 補助金と委託事業
  • ベンチャー創業で重要な融資や債務保証

2. 補助金のほかにどんな支援が利用できますか?

  • 産学連携支援
  • ベンチャー支援
  • コンテストや賞金
  • 民間主導の直接金融

3. 補助金はどのように利用すればいいのですか?

  • ペーパーワークというハードル
  • 第一関門は申請
  • 委託費や補助金の管理
  • 報告書で終わりではない

4. インキュベータについて教えてください

  • ベンチャー孵卵器
  • オフィス賃貸業ではない
  • 大学発ベンチャーを支援するために

5. 資本金なしで会社がつくれるのですか?

  • 「1円株式会社」という特例
  • 1円で会社ができるわけではない
  • 合名会社と合資会社

6. 技術移転を支援する法律にはどのようなものがあるのですか?

  • 基本となるいくつかの法律
  • 実務を規定する膨大な法令
  • 公的事業は法律を根拠とする?

【 第6章 】実例に学ぶ技術移転

●実例その1 逆境をアドバンテージに変えて

●実例その2 息の長い商品開発

●実例その3 市場をにらんだ出願

●実例その4 公的資金を公正に使うために

【 付 録 】技術移転をサポートする相談先

知財や起業に関する相談先

  • TLO 
  • 経済産業局特許室や知的所有権センターなど
  • インキュベータ
  • 公的試験研究機関

参考Web Site

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  • 【本書名】大学の研究成果を実用化するための 技術移転ガイドブック〜共同研究や特許のルールから起業のノウハウまで研究者として知っておくべき新常識
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