遺伝子を構成しているDNAの塩基配列には個人ごとに違っている部分があり,塩基配列の違いを遺伝子多型とよぶ.多型の種類として,数塩基〜数十塩基のくり返し配列の出現頻度の違いを指標とするもの(variable number of tandem repeat)や短いくり返し配列(2〜7塩基)の出現頻度を指標にしたもの(short tandem repeat polymorphism)があるが,最も注目されているものとして,一塩基の置換による遺伝子の多型 (single nucleotide polymorphism:SNP)がある.SNPは500〜1000塩基に1個の確率で存在するとされ,遺伝子コード領域にあるSNP は,作られるタンパク質の機能,量に影響を与える場合がある.