中枢神経の外傷,感染,虚血,変性疾患などのさまざまな病態において,アストロサイトは,突起が伸長しかつ細胞体が肥大した,反応性アストロサイト(reactive astroscyte)とよばれる細胞へと変化する.GFAP,Vimentin,Nestinの発現が増強することも特徴の1つである.脊髄損傷において,反応性アストロサイトはグリア瘢痕を形成し正常部と損傷部の境界を画することで炎症の拡大を阻止する.一方で物理的にも化学的にも軸索の伸長を阻害し,神経再生を阻む主要な原因の1つであると考えられている.