TORが酵母から発見されて20年,その研究は衰退するどころか,ますます活性化されているように思える.ラパマイシンをPubMed検索に入れると14,000に近い論文が現れる.この数を他の阻害剤を用いた論文数と単純に比較するのは難しいが,2011年における発表論文をみても約5論文/日で,総論文数は日ましに増え続けており,この分野がいかに多くの研究者の興味をもつところであることは言うに及ばない.ではなぜ多くの研究者がTORタンパク質に興味をもっているのだろうか? その一番の理由は,やはりラパマイシンが予想をもしなかった魅力的な効果(延命,抗癌,免疫抑制等)を発揮しているためと思われる.本特集では特に最近の哺乳類TOR(mTOR)タンパク質の働きと,その調節に焦点を当て,この概論では私的な観点からmTOR研究の問題点および醍醐味を紹介したい.
栄養状態を検知し,適切な細胞成長と増殖を司るmTORシグナル経路.2種のmTOR複合体それぞれの分子機構から,オートファジー,抗癌や幹細胞維持,寿命への関わりまで,最先端のトピックをお届けします.
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