救急での患者対応は,重症になればなるほど行うことが決まってきます.その最たるものが心肺停止であり,アルゴリズムに沿って診療を行います.人間は選択肢があると悩み迷い,そして時間が過ぎていきます. ERではタイムマネージメントも重要な要素を占めます.診断に時間をかけすぎるあまり治療開始が遅れてしまうと,傷病者の状態が悪くなることもありますし,一人ひとりの患者さんに時間をかけすぎてしまうと,経過観察ベッドが一杯になってほかの患者さんを受け入れられなくなってしまいます. (中略) 今回の特集では,救急外来でよく遭遇する主訴に対する対応のしかたを取り上げました.顔色やバイタルサインから重症と判断した場合は,内科診断学で習った病歴から鑑別を考え,系統的な身体診察を行い,次に検査を行い,治療を開始するという一連の流れに時間を費やせない可能性があります.ABC(気道・呼吸・循環)の安定化と病歴聴取や身体診察を同時に開始し,抗菌薬を開始しながら検査を行うことも必要かもしれません.診断の臨床推論の過程でも,コモンな疾患から考えることよりも,緊急度の高い疾患をrule in/rule outすることが必要になってきます. (中略) 今回はERで重症患者さんに行う診療手順を,「ルーチンで行う診療手順」として載せました.まずは,いくつかのよくある主訴に対して,一般的にどのような手順で診察・検査・治療を行うかを知ったうえで,取捨選択してください.
救急での患者対応は,重症になればなるほど行うことが決まってきます.その最たるものが心肺停止であり,アルゴリズムに沿って診療を行います.人間は選択肢があると悩み迷い,そして時間が過ぎていきます.
ERではタイムマネージメントも重要な要素を占めます.診断に時間をかけすぎるあまり治療開始が遅れてしまうと,傷病者の状態が悪くなることもありますし,一人ひとりの患者さんに時間をかけすぎてしまうと,経過観察ベッドが一杯になってほかの患者さんを受け入れられなくなってしまいます.
(中略)
今回の特集では,救急外来でよく遭遇する主訴に対する対応のしかたを取り上げました.顔色やバイタルサインから重症と判断した場合は,内科診断学で習った病歴から鑑別を考え,系統的な身体診察を行い,次に検査を行い,治療を開始するという一連の流れに時間を費やせない可能性があります.ABC(気道・呼吸・循環)の安定化と病歴聴取や身体診察を同時に開始し,抗菌薬を開始しながら検査を行うことも必要かもしれません.診断の臨床推論の過程でも,コモンな疾患から考えることよりも,緊急度の高い疾患をrule in/rule outすることが必要になってきます.
今回はERで重症患者さんに行う診療手順を,「ルーチンで行う診療手順」として載せました.まずは,いくつかのよくある主訴に対して,一般的にどのような手順で診察・検査・治療を行うかを知ったうえで,取捨選択してください.
救急外来での重症病態に対する基本的な対応を解説します.症候ごとの見逃してはいけない疾患や重篤と判断する徴候,行うべき検査・処置の意義と読み方など,現場で迷わず動けるエッセンスが満載!
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