レジデントノート増刊 Vol.15 No.11

担当医が絶対知っておきたい がん診療のキホン

がん患者の診かた・支え方,化学療法の副作用対策や緩和医療,緊急事態への対応がわかる!

  • 勝俣範之/編
  • 2013年09月20日発行
  • B5判
  • 234ページ
  • ISBN 978-4-7581-0556-9
  • 定価:4,950円(本体4,500円+税)
  • 在庫:あり
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病棟や外来でがん患者を診る際、よく遭遇する“悩むシチュエーション”を例に、実践的な対応を解説。主治医でなくても知っておくべき、患者との接し方、緊急事態への対応、副作用対策、緩和医療の基本が身に付く!

目次

第1章 がん患者の緊急事態に対応せよ

1.入院での化学療法後,好中球300/μL,38.5℃となった.どうする?【酒井 瞳】

  • 病棟からの発熱コール,まずどうする?
  • 発熱性好中球減少症(FN)の定義
  • FNのリスク評価~MASCCスコア~
  • 身体所見/検査
  • エンピリックセラピー
  • G-CSFの併用
  • 抗菌薬の変更・治療期間

2.外来化学療法後,38.5℃で受診,好中球数300/μLとなった.どうする?【山﨑美佐子】

  • どのような病歴聴取をするか?
  • どのような診察,検査が必要か?
  • どのように治療するか?
  • 治療期間は?
  • 抗生物質の予防投与について

3.進行がん患者で,突然の腰痛,両下肢麻痺となった.どうする?【松田正典】

  • MSCCの診断
  • MSCCの治療

4.脳転移に対して,手術? ガンマナイフ? 何が一番よい?脳転移の治療選択~最近の傾向とエビデンスを踏まえて~【高瀬直人/松本光史】

  • 脳転移の症状と診断~画像検査はいつ? CT?MRI?~
  • 脳転移の治療1~手術,WBRT,SRSの基礎~
  • 脳転移の治療2~治療選択の組合わせとエビデンス~
  • 脳転移の治療3~薬物療法とそのほかの緩和治療~

5.がん患者で血中Ca15.0 mg/dLとなった.どうする?【門倉玄武】

  • 高カルシウム血症の基礎知識
  • 悪性腫瘍関連性高カルシウム血症(MAH)
  • Advanced Lecture:RANKL阻害薬

第2章 入院中のがん患者のマネージメント~化学療法と副作用対策~

1.上司からやるように言われた抗がん剤レジメンは正しいのか?【森 竜久/関 順彦】

  • 症例に対する適切なレジメン選択のために知っておくべきこと
  • 推奨されるレジメンとガイドライン
  • レジメンをあらかじめコンピューター登録することの意義
  • エビデンスに基づきながらも患者の身に沿った適切な抗がん剤レジメンを選択するには
  • 抗がん剤レジメンの決定過程で想定される上司のタイプ別分類

2.そもそもがん治療のエビデンスって何?【新野祐樹/後藤 悌】

  • 医療における「エビデンス」とは
  • エビデンスに基づいた判断
  • 診療ガイドラインの利用
  • がん治療におけるエビデンス
  • EBM,ガイドラインの限界
  • Advanced Lecture:1. 決勝戦は行われない? 2. 患者の価値観と治療の効果は比べられるか? 3. 三段論法は通用するのか?

3.抗がん剤治療は外来でやる? 入院でやる?【原野謙一】

  • がん外来化学療法の利点
  • 外来化学療法を行うための要件

4.シスプラチンは外来で投与できる?【堀之内秀仁】

  • シスプラチンは抗がん剤の代表
  • シスプラチンの有効性と副作用
  • 日本のシスプラチン投与の現状
  • 海外のシスプラチン投与の現状
  • シスプラチン投与方法と腎機能障害の関連
  • シスプラチン外来投与にむけての日本国内での取り組み
  • シスプラチン外来点滴時の注意点

5.制吐薬の正しい使い方は?【峯岸裕司】

  • 発現時期によるCINVの分類
  • 抗がん剤の催吐性リスク分類
  • 催吐性リスク別の制吐療法レジメン
  • 予期性のCINVに対する対応
  • 突出性のCINVに対する対応

6.好中球が減ったらすぐにG-CSFは使っていいの?【酒井 瞳】

  • 好中球減少と感染リスク
  • G-CSFの出番は限られている
  • 放射線または化学放射線
  • G-CSF投与の実際

7.好中球減少時に生ものを禁止にすべき? 外出を避けるべき?【土井美帆子】

  • 化学療法中の食事制限
  • 化学療法中の外出制限
  • Advanced Lecture

8.高度な好中球減少があったら,次のコースは減量してよいか?【山中康弘】

  • 好中球減少は何が問題なのか
  • 抗悪性腫瘍薬治療の目的は何か

第3章 一般外来でがん患者を診る

1.CA19-9高値,あなたならどうする?【高瀬直人/谷岡真樹】

  • 腫瘍マーカーを測る意義~検診の意義と腫瘍マーカーのエビデンス~
  • 腫瘍内科医としての患者教育~むやみに腫瘍マーカーを測らない~
  • 腫瘍マーカー高値で紹介されてきたら…?~現実的な対策~

2.腹部リンパ節腫大あり,全身検索しても原発巣はない,どうすればよい?~予後不良な群を中心に~【篠崎勝則】

  • 診断
  • 治療法の選択・予後
  • Advanced Lecture:冒頭症例の治療と予後

3.がん性腹水,CA125高値で発見.全身検索しても原発巣はない.どうすればよい?【原野謙一】

  • 原発不明がんの診断
  • favorable subsetかどうかの診断
  • Advanced Lecture
  • 治療

4.がん患者の術後フォロー検査はどこまでやる? PETは必要か?【鶴谷純司】

  • 乳がん
  • 結腸がん

5.がん検診はすべてのがんに勧められる? PET検診は有効?【久保絵美/堀之内秀仁】

  • 肺がん検診
  • 乳がん検診
  • 胃がん検診
  • 大腸がん検診
  • 子宮頸がん検診
  • 前立腺がん検診
  • PET検診

6.患者にサプリメントを摂ってよいか聞かれた.勧める? 勧めない?【大野 智】

  • 補完代替医療の現状
  • 補完代替医療のエビデンス
  • どのように向き合うか?

7.がん免疫療法は本当に有効? 標準治療と言ってよいの? 勧められる?【多田耕平/平家勇司】

  • 免疫チェックポイントに作用する薬剤
  • がんワクチン療法
  • 免疫細胞療法

第4章 がん患者の緩和ケアをきちんとできる?

1.緩和ケアは病院でやるべき? 在宅? ホスピスで?【森 雅紀】

  • 病院での緩和ケア
  • 在宅での緩和ケア
  • ホスピス・緩和ケア病棟での緩和ケア 
  • Advanced Lecture

2.病院の緩和ケアチームにいつコンサルトしたらよい?【赤羽日出男】

  • 患者さんに合った緩和医療を進めるには
  • Advanced Lecture

3.がん性腹水は抜くべき? 抜くべきでない?【横山太郎】

  • 腹水とは
  • 治療

4.末期がん患者に鎮静薬は使うべき? 使うべきでない?~ガイドラインに基づく鎮静の実際~【島田直樹/岩瀬 哲】

  • 鎮静の定義
  • 鎮静を行う前に確認すべき事項
  • 鎮静の開始
  • Advanced Lecture:中枢性α2受容体作動性鎮静薬~デクスメデトミジン(プレセデックス®

5.末期がん患者に点滴すべき? すべきでない?【鈴木規仁】

  • 末期がん患者~終末期とは?~
  • 輸液は総合的QOL指標を改善するか?
  • 家族が「食べられないので点滴をしてほしい」と希望するときの適切なケアは何か?
  • 終末期がん患者に対する輸液療法の概念的枠組み

第5章 患者さんへの接し方

1.進行がん患者にどう接したらよいかわからない.よいスキルなどを教えてほしい【高橋通規】

  • コミュニケーションとは?
  • 困難さの段階
  • 悪い知らせとは?
  • 悪い知らせを伝えるコミュニケーション
  • SHAREプロトコール
  • コミュニケーション技術訓練

2.ホスピスへ紹介したいが,いつ患者に話す? いつ紹介したらよい?【市川靖子/江口研二】

  • いつ話すか?
  • いつ紹介するのか?

3.末期がん患者へ「あなたの余命は半年です」と言った方がよい?言わない方がよい?【野﨑善成】

  • 余命を伝えることの意義は?
  • すべての患者が自分の余命を知りたいと思っているか?
  • その“半年”,本当ですか?~余命はどのくらい正確に予測できるのか?~
  • 患者は正確な“数字”を知りたいのか?
  • 余命を伝える際のコミュニケーションスキル~SHAREプロトコールの活用~
  • Advanced Lecture:患者と家族の意向が合わない場合

第6章 がんについてもっと勉強したい

1.分子標的治療でがんは治るようになる? ならない?【鳥居芳太郎/倉田宝保】

  • EGFR-TKI
  • EML4-ALK-TKI
  • 分子標的治療でがんは治るか?
  • 今後の展望

2.がん薬物療法専門医(腫瘍内科医)になろう!【石黒 洋】

  • 腫瘍内科とは
  • 腫瘍内科医の役割
  • 腫瘍内科医になるには

付録 抗がん剤ごとの適応と副作用一覧【木庭尚哉/津端由佳里/礒部 威】

『第1章 がん患者の緊急事態に対応せよ』より抜粋

レジデントノート増刊「担当医が絶対知っておきたい がん診療のキホン」 立ち読み1 レジデントノート増刊「担当医が絶対知っておきたい がん診療のキホン」 立ち読み2

-後略-

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  • 【本書名】レジデントノート増刊:担当医が絶対知っておきたい がん診療のキホン〜がん患者の診かた・支え方,化学療法の副作用対策や緩和医療,緊急事態への対応がわかる!
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