レジデントノート:心不全診療で考えること、やるべきこと〜救急外来・CCU/ICU・病棟で、先を見通して動くために研修医が知っておきたい診断や治療のコツをつかむ!
レジデントノート 2020年1月号 Vol.21 No.15

心不全診療で考えること、やるべきこと

救急外来・CCU/ICU・病棟で、先を見通して動くために研修医が知っておきたい診断や治療のコツをつかむ!

  • 木田圭亮/編
  • 2019年12月10日発行
  • B5判
  • 170ページ
  • ISBN 978-4-7581-1637-4
  • 定価:2,000円+税
  • 在庫:あり
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特集にあたって

特集にあたって

木田圭亮
(聖マリアンナ医科大学 薬理学)

心不全をとり巻く現状と本特集の目的

日本で大きなイベントのある2020年,レジデントノート1月号の特集が心不全となり,また企画・編集などでかかわることができ,大変嬉しく感謝申し上げます.

さて,この10年,臨床心不全は急性心不全のクリニカルシナリオ,Nohria-Stevenson分類,多職種介入の心不全チーム,新規水利尿薬トルバプタンなどが脚光を浴びました.また,2016年10月に「高齢心不全患者の治療に関するステートメント」の発表,2018年3月に「急性・慢性心不全診療ガイドライン」の改訂,10月には「心不全患者における栄養評価・管理に関するステートメント」の発表,2019年3月には「心筋症診療ガイドライン」の改訂などが立て続けにあり,研修医が知っておくべき心不全に関する内容は大きく変化しました

心不全において時間軸を理解しておくことは,非常に重要です.これは研修医が特に携わることの多い急性心不全だけではなく,外来管理での再入院の予防や,また慢性心不全の緩和ケアなどでも時間軸を考慮しながら対応する必要があるからです.それには先を見通して先手先手で,次の方針を決めていく必要があり,心不全患者個人に対して多岐にわたり評価することが求められます.そしてその実践には“”の力に頼った医療体制では限界があり,個の力を十分発揮できるような“組織”の力が必要です.

2020年は日本における心不全とチーム医療が大きな変換点を迎える年になると思われます.非常にうまくチームを運営できている施設がある一方で,いわゆる心不全チーム創世記の前から先進的に取り組んできていてもチームのエースが抜けたことにより継続が困難になりつつある施設,チームを立ち上げたいがいまだ開始できない施設,心不全チームは不要と判断してこれまでの診療体制を継続している施設などもあり,状況は以前より多様化していると思います.このままブームで終わってしまうのか,それとも定着するのか,まさにその瀬戸際といえます.心不全チームがブームで終わることなく,循環器領域の医療文化として定着し,継続した心不全管理が可能になるような医療制度の整備も急務です.気合と根性,ボランティア精神だけでは長続きしません.心不全チームも働き方改革が必要な時期になりました.そして,このレジデントノートの読者からも心不全チームのニューリーダーになる若手循環器医が1人でも増えることを期待しています.

本特集は最新の情報かつ,研修医が知っておくべき,時間軸で考える心不全診療をコンセプトに,今,心不全の臨床現場の第一線で活躍している先生に執筆を依頼しました.

将来,循環器内科医,心臓血管外科医や救急医をめざす研修医だけではなく,循環器内科をローテーションする研修医,新専門医制度の内科専修医,若手の循環器内科医の復習と情報のアップデートとして,お役に立てたら幸いです.

U40心不全ネットワークについて

U40心不全ネットワークは2013年に設立された,心不全に興味がある日本の40歳以下の医師のグループです.心不全診療の基礎的教育ならびに臨床研究を推進し,次世代における心不全の診断および治療の発展,より患者さんに向いた医療の提供に貢献することを目的として,日本心不全学会,日本心臓リハビリテーション学会,日本循環器学会,日本心臓病学会などの学術集会で特別企画や多施設共同研究(REALITY-AHF,ILLUMINATE-CS)などを運営しています.

また,幹事主導でHeart Failure Fellow Courseを年1回開催しています.第1回を2014年6月に名古屋(名古屋大学 奥村貴裕),第2回を2015年6月に東京(聖マリアンナ医科大学 木田圭亮),第3回を2016年9月に福岡(九州大学 坂本隆史),第4回を2017年6月に神戸(兵庫県立姫路循環器病センター 大石醒悟),第5回を2018年12月に東京(順天堂大学 末永祐哉),第6回を2019年7月に名古屋(一宮市立市民病院 澤村昭典)で開催していて,第7回は2020年6月の東京(北里大学 鍋田 健)で開催予定です.

私をはじめ,本特集の執筆者の多くがU40心不全ネットワークの関係者であり,心不全に興味がある40歳以下の医師であれば参加可能です.レジデントノートの読者からも参加申し込みをお待ちしていますので,ホームページなどをご覧ください(ホームページ;https://u40hf.com/,Facebook;https://www.facebook.com/groups/214579045382206/).

また,2017年8月には一般市民に対する心不全の啓発,および心不全に関する若手医師の研修・交流や心不全に関する研究などの事業を行い,心不全への理解を深めて予防や発症後の対策などに役立てるとともに,心不全の新たな治療を確立し,国民の健康に寄与することを目的として,NPOも設立しました.これによりU40心不全ネットワークの継続的な活動のサポートが可能となり,今後のさらなる発展が期待できます(https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/106000463).

著者プロフィール

名前 木田圭亮 Keisuke Kida
聖マリアンナ医科大学 薬理学
ツイッター:https://twitter.com/CaseK_SMU

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