画像診断Q&A

レジデントノート 2026年1月号掲載
2カ月前から出現した咳嗽,喘鳴と発熱で紹介となった70歳代女性

症例

症例:
70歳代女性.
主訴:
咳嗽,喘鳴,発熱.
既往症:
なし.
併存症:
高血圧症,脂質異常症.
常用薬:
アムロジピン5 mg/日,ロスバスタチン2.5 mg/日.
職業:
無職.
喫煙:
なし.
飲酒:
機会飲酒 .
粉塵吸入歴:
なし.
アレルギー歴:
なし.
家族歴:
特記すべきことはない.
現病歴:
2カ月前から咳嗽が出現し,喘鳴と呼吸困難を伴うようになった.受診1週間前からは38℃の発熱が遷延していた.かかりつけ医を受診し,感染を契機とした気管支喘息発作としてステロイド/長時間作用性β2刺激薬の吸入と経口抗菌薬が処方された.その後も発熱が続き,再診時に胸部単純X線で肺炎像を見出され,当院紹介受診となった.
身体所見:
身長157 cm,体重48 kg,体温38.4℃,心拍数107回/分 整,血圧136/80 mmHg 左右差なし,呼吸回数19回/分,SpO2 91%(室内気).意識清明.頸静脈拡張なし.
胸部:
両肺で喘鳴を聴取する,心雑音なし.
腹部:
肝・腎・脾を触知しない.表在リンパ節を蝕知しない.浮腫なし.
神経学的所見:
特に異常を認めない.
血液検査:
WBC 12,110 /μL(好中球73.9%,リンパ球8.0%,好酸球11.4%),Hb 13.4 g/dL,Plt 31.1 万/μL,TP 7.1 g/dL,Alb 2.9 g/dL,AST 60 IU/LALT 73 IU/LLD 237 U/L,BUN 14 mg/dL,Cr 0.64 mg/dL,CRP 16.2 mg/dL非特異的IgE 1,472 IU/mL

Question

  1. Q1:胸部単純X線写真(図1)の所見は?
  2. Q2:診断のためにさらに必要な検査は?

図1 胸部単純X線写真(正面像)

プロフィール

井窪祐美子(Yumiko Ikubo)
JCHO東京山手メディカルセンター 呼吸器内科
徳田 均(Hitoshi Tokuda)
JCHO東京山手メディカルセンター 呼吸器内科
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