レジデントノートはおかげさまで通巻200号を迎えました!

200号のあゆみ

1999年,医学部時代の知識と臨床現場をつなぐ,はじめての研修医向け雑誌として誕生してから早16年,通巻200号の発行となりました.これまでご愛読いただいている皆様,ご指導・ご支援くださいました皆様に,心より御礼を申し上げます.

これからも医師としての基本や診療現場に寄り沿った内容をわかりやすくお届けできるよう,努力して参ります.今後ともご愛顧いただけましたら幸いです.

レジデントノート200号までのあゆみ レジデントノート1999年4-5月号:1999年春,創刊 レジデントノート2002年4月号:ご要望に応えて月刊化 レジデントノート2004年4月号:臨床研修が必修に レジデントノート2009年1月号:通巻100号!! レジデントノート増刊号2009年3月発行:待望の増刊が登場 レジデントノート増刊号2012年3月発行:増刊が年4冊から6冊へ レジデントノート2012年4月号:通巻150号!! レジデントノート2015年2月号:通巻200号!!

おかげさまで数々の人気連載も生まれ、単行本にもなりました。「レジデントノートから生まれた書籍」もぜひご覧ください。

200号に寄せて〜編集委員より〜

奈良信雄(東京医科歯科大学教授)

グローバル化が叫ばれている.医学生,研修医,専門医すべてが国際標準で教育を受け,世界で活躍することが求められる.医学部教育は小生が責任者となって認証評価を進め,病院機能はJCIによる認証評価を受けている.それだけ医師養成が重要視され,社会的責任が大きい証だと思う.

「レジデントノート」は,レジデント教育が極めて重要との観点から,現行の臨床研修制度が始まるはるか前の1999年から刊行された.お陰様で多くの読者に利用され,日本の医療レベルの一層の向上に貢献したと自負する.今後も是非活用していただきたい.

日比紀文(学校法人北里研究所北里大学北里研究所病院)

「レジデントノート」は過去になかった若手研修医向けの雑誌としてスタートした.創刊から編集委員会に参加させていただき,執筆者や広告のスポンサー探しに努力したことを思い出す.いまや,臨床の場でアクティブに活躍している医師達が多忙な中で執筆され,研修医・専修医への臨床教育雑誌として最高・最善のものとなった.研修制度の大幅な変革時からその改善過程に大きく関与した雑誌と感じている.検査全盛の時代に,医療面接や身体所見から病態を把握し,適切な検査で正しく診断して適切な治療を行うという医療の原則を守っていることもすばらしい.これからも臨床の場に直結した雑誌として成長していって欲しい.

飯野靖彦(湘南医療大学保健医療学部学部長)

「レジデントノート」は日本の医療を変えました(どのくらいかは別として).それほど研修医に貢献しているすばらしい本だと思います.創刊号から編集委員として参画させていただき,多少なりともお役に立てたのではないかと誇りに思っています.医科歯科大学を卒業し,“武士道”を書いた新渡戸稲造が“太平洋の架け橋になるのだ”とアメリカに留学したのと同じように,“何でもできる臨床医になるのだ”との思いでアメリカ留学(NIH,Harvard)したのが昨日のように思い出されます.その結果はさておき,レジデントノートを毎号読んでいれば“何でもできる臨床医になれる”と思います.さらなるレジデントノートの発展と日本の医療が良くなることを期待しています.

五十嵐徹也(茨城県病院事業管理者)

かつて経験した診療現場での苦労は今にして思えば楽しくもあり,その楽しさの根源は教え,教えられるところにあったと思います.臨床の知識・情報を大変効果的に提供しつつ,研究への興味を起こさせるちょっとした誘いや医療にまつわる社会的側面などをちりばめ,考えさせるきっかけ作りをするあたりがこのジャーナルの哲学とも言うべき所かもしれません.自らが臨床医として働く環境としての医療を理解していくことは,今後重要なポイントになると思います.200号発刊を機に,従来通りレジデントが期待する技能習得のリソースに徹するのか,彼らの初心をより良き医療の実現に繋げていく役割を担うのか,一つの岐路を迎えているようにも感じます.

坂本哲也(帝京大学医学部救命救急センター教授)

2004年に臨床研修制度が必修化される前の時代,わが国では医学部卒業と同時にそれぞれの診療科に入局して研修を開始するのが一般的でした.当時,何科の医師になるにしても,医師としての最初の段階で普遍的に必要な知識と技術を身につけることが重要であることを痛感していたのは,他ならぬ当事者の若い研修医たちであったと思います.この様なニーズに応えるべく,1999年に創刊されたのが「レジデントノート」でした.200巻に至るまで,本誌は臨床研修制度とともに発展し,常に若い読者を獲得しながら活用されてきました.これからも,最新のトピックを盛り込みながらも,現場で役立つ雑誌であることを忘れずに進歩し続けることを期待しています.

山口哲生(JR東京総合病院副院長)

私は呼吸器内科医として長らく胸部画像の読影に携わってきました.渋谷区の肺がん検診,中野区の胸部画像読影会,某雑誌の画像診断クイズ等々携わるなかで,「胸部X線読影をどうやって教えるか」を1つの重要なテーマとしてきました.一定の順序で理論的に,重要なポイントをひととおり追える読み方はないだろうかと考えていたところ,「人のハい(人の肺)読影法」なるものにたどりつきました.そして「レジデントノート」で創刊以来担当している,「画像診断Q&A」ですぐにとりあげ,解説を始めました.シリーズでまとまったものを2010年に「胸部X線画像診断Q&A(羊土社)」として上梓し,学習用ビデオも作成することができました.レジデントノートとの思い出深いエピソードの1つです.この読影法は韓国語にも翻訳され学会やセミナーでも大変好評をいただいています.レジデントノートは研修医にとって大変教育的な雑誌です.将来の臨床で役立つことがきっとあるはずですので,ぜひ多くの研修医に活用していただきたいと思います.

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レジデントノート200号感謝フェアを全国の書店にて順次開催予定です.店頭ではちょっとうれしいプレゼント企画も行われますので、どうぞお出かけください.

開催書店などの詳細は下記バナーをクリックしてご覧ください.

レジデントノート200号感謝フェア