[巻頭インタビュー]あの先生に会いたい!番外編8 プライマリ・ケア医は交流が大事(山中先生)

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本コーナーでは,さまざまなフィールドでご活躍中の先生に,医師として歩んでこられた道のりや,現在,そして将来のこと,などについて語っていただきます.2012年4月号では藤田保健衛生大学 総合救急内科の山中克郎先生にご登場いただき,名古屋第一赤十字病院 神経内科 後期研修医の安藤孝志先生にインタビュアーを務めていただきました.

番外編8 プライマリ・ケア医は交流が大事

安藤先生(以下敬称略):先生が留学から帰ってきたとき,総合診療医はなじみがなかったと思います.ほとんどの方が専門医になるなかで自分は総合診療医になることに,不安や疑問はなかったのでしょうか.

山中先生(以下敬称略):そのときのロールモデルはティアニー先生で,アメリカではティアニー先生のようなスタイルでやっている人も多く,実際やっている人を見てきたのがすごく自信になりました.

安藤:具体的な目標像があったわけですね.

山中:もちろん,落ち込むことはたくさんありました.でも,きっとそのうちわかってくれる人も出てくるだろうなと思っていました.救急をやった方がいいかなと考えて寺沢秀一先生の書籍を読んだときも,「人格が崩壊しそうになったことが何回もある」と書いてありました.寺沢先生でもそんな時代があったんだ,と思うと励みになりました.

安藤:日本は専門科がしっかりしていて,総合診療医が世の中にまだ認められてない風潮は残っていると思います.先生はロールモデルのティアニー先生がいましたが,身近な目標像なしに総合診療医をめざしている人達も多いかと思います.そういう先生方が,モチベーションを保つために何が大切なのでしょうか.

山中:プライマリ・ケア医は交流が大事です.私は,水曜日と木曜日に札幌医科大学地域医療総合医学講座のウェブカンファレンスに参加しています.そこではインターネットで,日本全国80カ所ほどの病院や診療所がつながっています.誰かが講義をしてくれて,チャットで意見や質問をすることができます.このような交流はすごく大事だと思います.プライマリ・ケアのいろいろな会で,症例検討会を行うなどの交流をもつこともよいと思います.みんなで集まったり,誰かを招いて教育回診をしてもらったりすると「こんなふうにやっている人がいるんだ」と刺激を受けます.交流は大事だと思います.自分1人で勉強するのはつらいですよね.

安藤:いろいろな仲間を見つけていくことが大事だということですね.

Profile

山中先生
山中 克郎(Katsuo Yamanaka)
藤田保健衛生大学 総合救急内科
私には夢があります.病歴と基本的身体所見を重視する心優しい医師をたくさん育てることです.診断したければ患者さんの訴えによく耳を傾けることです.言葉にならない心の声を微笑みをもって受けとめる優しさはどんな治療薬にも勝るのです.

安藤先生
安藤 孝志(Takashi Ando)
名古屋第一赤十字病院 神経内科 後期研修医
山中先生の穏やかな語り口に引き込まれました.
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