後藤和人,近藤朝子
研修医 臨くん
けんさん先生
現在,全自動型の血球分析装置では,全血球計数(complete blood cell count:CBC),すなわち白血球数(WBC)・赤血球数(RBC)・ヘモグロビン濃度(Hb)・ヘマトクリット値(Ht)・血小板数(Plt)・平均赤血球容積(MCV)・平均赤血球血色素量(MCH)・平均赤血球血色素濃度(MCHC)の基本8項目を測定して,診療医に結果を報告しているよ.機器の測定法によっては,追加で赤血球粒度分布幅(RDW)・血小板粒度分布幅(PDW)・平均血小板容積(MPV)・血小板クリット値(PCT)・白血球分画の測定が可能であり,その結果も合わせて報告しているんだ.さらには,各装置は網赤血球,有核赤血球(NRBC)をはじめ,各種の特徴的な計測結果を診療医に提供するよ.機器の改良により,徐々に多くの項目を測定できるようになり,新たな疾患の発見に用いられているんだ.この血算の報告項目のなかでRDWについて,実臨床で有用な内容を解説していくね.