常川勝彦
研修医 臨くん
けんさん先生
赤血球沈降速度(略称は赤沈やESR:erythrocyte sedimentation rate)は,古くから用いられている炎症マーカーで,1920年にWestergrenにより測定方法が確立されたんだ.Westergren法による赤沈の原理は図1のとおり.抗凝固薬を加えた血液を赤沈管に入れると,直後は赤血球が凝集することなく均一な状況を保つのだけれど,時間経過とともに赤血球の凝集が進み,徐々に沈降するんだ.1時間経過後の血漿層の高さが赤沈の測定値となるよ1).