「胃粘膜下病変にみえるこの内視鏡所見は?」|臨床検査専門医がコッソリ教える… 検査のTips!

胃粘膜下病変にみえるこの内視鏡所見は?

尾﨑 敬

研修医 臨くん

先生! いま内視鏡を教えてもらっているのですが…先日,指導医の先生に“この病変は何?”と質問されたのです(図1).で,胃粘膜下病変でしょうか? と答えたのですが,“診断を自分で調べてごらん” と.それから検索してみてはいるのですが,なかなかわからなくって….
なるほど.臨くん,よく観察してみると “一部に黒褐色の点状色素沈着らしきもの()”があるのがわかるかい? これは“胃底腺型胃癌で認める所見”なんだ!

けんさん先生

解 説

胃底腺型胃癌はHelicobacter pylori未感染胃癌の1つと考えられ,胃癌のなかでは稀な腫瘍で 2010年に“新しい疾患概念” として提唱されたんだ1〜4).まだ10年も経過していないから,あまり知られていないんだよね.なので,この腫瘍を診断した経験がない場合は内視鏡的にも,病理組織学的にも診断が困難1,2).だから,指導医の先生は臨くんに調べてきなさいと言ったのだと思うよ.実際,生検でGroup 1(正常胃底腺および非腫瘍性病変)あるいはカルチノイド疑いと診断されていた症例もあるので,非常に注意が必要なんだ1,2)

続きを読むには