「甲状腺濾胞性腫瘍? 腺腫様甲状腺腫? 超音波検査と細胞診の結果からみてみよう」|臨床検査専門医がコッソリ教える… 検査のTips!

甲状腺濾胞性腫瘍? 腺腫様甲状腺腫? 超音波検査と細胞診の結果からみてみよう

尾﨑 敬

研修医 臨くん

60歳代女性の患者さんで,超音波検査で境界明瞭な甲状腺結節(腫瘤)があったため(図1A,B),穿刺吸引細胞診を行いました.その結果,図1Cのような細胞所見がみられ,濾胞性腫瘍と腺腫様甲状腺腫(腺腫様結節)で悩んでいます.どのような基準で診断すればよいのでしょう?
穿刺吸引細胞診における濾胞性腫瘍と腺腫様甲状腺腫は,甲状腺腫瘍を専門とする病理医あるいは検査医も悩むこともあるから,研修医の臨くんが悩むのも理解できるよね.ただ今回は,比較的わかりやすい症例のような気がするんだ.今から臨くんが検査した画像を解説していくね.

けんさん先生

解 説

最初に話しておきたいことは,甲状腺腫瘍の診断には超音波検査が重要であること.その後の病理検査では生検組織診よりも低侵襲の穿刺吸引細胞診(以下,細胞診で統一)が通常行われることは知っているよね.超音波検査では,濾胞性腫瘍は境界明瞭な結節(腫瘤)として認めることが多く,腺腫様甲状腺腫も比較的境界明瞭な結節(腫瘤)として認めることがある.そして細胞診では両方とも濾胞状構造を示すことが多いため悩むことがあるんだよね.

続きを読むには