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正常乳管上皮から乳がんにいたるクローン進化

Clonal evolution of mammary epithelial cells into breast cancers
西村友美
Tomomi Nishimura:Department of Next-generation Clinical Genomic Medicine, Graduate School of Medicine, Kyoto University(京都大学大学院医学研究科次世代臨床ゲノム医療講座)
10.18958/7223-00001-0000397-00

乳がんのクローン進化の解明のためにさまざまな研究が行われてきたが,発がん過程のごく初期のクローンの動態についてはまだ明らかになっていないことが多い.われわれは広範な増殖性病変を伴う乳がん症例を選択的に解析することで,若年でドライバー異常を獲得したクローンが乳腺内に広範に拡大し,これを母地としてクローン進化が多発しその一部からがんが発生するまでの一連の履歴を辿ることができた.この知見は乳がんに限らず発がん全般に関するわれわれの理解を深める一助となることが期待される.

乳がん,発がん,クローン進化,ゲノミクス

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