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休眠中の芽胞は電気を使って演算する

Electrochemical potential enables dormant spores to integrate environmental signals
Kikuchi K, et al:Science, 378:43-49, 2022
菊池魁人
Kaito Kikuchi:Department of Molecular Biology, School of Biological Sciences, University of California San Diego 1)/Reveal Biosciences, Inc.2)(カリフォルニア大学サンディエゴ校生物科学研究科分子生物学科1)/Reveal Biosciences2)
10.18958/7223-00003-0000405-00
本記事の動画:ページ末尾にまとめて掲載

枯草菌の芽胞は代謝機能を完全に停止した状態で,ときに数百年以上休眠した後に発芽できる.こうした仮死状態にある細胞が,どのように環境の好転を察知し,適切なタイミングで生命機能を再起動できるのか長らく謎のままだった.われわれはエネルギーコストの低いイオン流動に着目し,芽胞が内部に溜め込んだ陽イオンを放出することで休眠中に情報処理を行っていることを発見した.

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