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トランスクリプトームの変容からみる老化

Transcriptional regulation of aging
関戸 翔,和田典也,孫 楽,小口綾貴子,村川泰裕
Sho Sekito 1)2)/Fumiya Wada 1)3)/Raku Son 4)5)/Akiko Oguchi 4)5)/Yasuhiro Murakawa 1)4):ASHBi Institute for the Advanced Study of Human Biology, Kyoto University 1)/Department of Nephro-Urologic Surgery and Andrology, Graduate School of Medicine, Mie University 2)/Department of Hematology and Oncology, Graduate School of Medicine, Kyoto University 3)/RIKEN-IFOM Joint Laboratory for Cancer Genomics, RIKEN Center for Integrative Medical Sciences 4)/Department of Nephrology, Graduate School of Medicine, Kyoto University 5)〔京都大学高等研究院ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)1)/三重大学大学院医学系研究科腎泌尿器外科学 2)/京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学 3)/理化学研究所生命医科学研究センター理研-IFOMがんゲノミクス連携研究チーム 4)/京都大学大学院医学研究科腎臓内科学5)
10.18958/7239-00001-0000452-00

生物が年齢を重ねるごとに,体内の遺伝子の発現量は刻々と変化している.次世代シークエンサーを用いた網羅的な解析法により,加齢に伴い変化する遺伝子群を捉えることができ,生物学的な年齢の予測が試みられている.近年のゲノム技術革新により,一細胞・一RNA分子のレベルで加齢性変化を観察できるようになってきた.さらに,発現量の加齢性変化を上流で調節しているエンハンサーなどのエピゲノム制御も明らかになりつつある.未知に溢れた“老化”という真核生物に共通する生命現象に対して,最先端の解析手法により,新しい風が吹き込まれようとしている.

トランスクリプトーム,遺伝子発現制御,エンハンサー,エピゲノム,老化

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