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化学療法剤によりアポトーシスが誘導されるメカニズムを解明:がん化学療法にプレシジョンメディシンの道を開く

Uncovering the mechanism of chemotherapy-induced apoptosis: Paving the way for precision medicine in chemotherapy
Ogawa A, et al:Mol Cell, 85:894-912.e10, 2025
村井純子
Junko Murai:Proteo-Science Center, Ehime University1)/Graduate School of Medicine, Ehime University2)(愛媛大学プロテオサイエンスセンター1)/愛媛大学大学院医学研究科2)
10.18958/7757-00003-0006067-00

がん化学療法において,効果予測バイオマーカーの実用化は悲願である.近年,核内タンパク質のSLFN11がその有力候補として注目されており,SLFN11が薬剤感受性を高めるメカニズムの研究が行われている.今回われわれは,薬剤投与後数時間以内にSLFN11がリボソームRNA合成阻害を起こし,その結果TP53非依存的なアポトーシスを誘導することを明らかにした.

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