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複数のRNAスイッチを用いた精密な遺伝子制御技術「スプリットRNAスイッチ」

Split RNA switch: a novel strategy for precise gene regulation using multiple RNA switches
阿部一樹,大野博久,齊藤博英
Itsuki Abe1)〜4)/Hirohisa Ohno1)/Hirohide Saito 1)〜4):Center for iPS Cell Research and Application, Kyoto University 1)/Graduate School of Medicine, Kyoto University 2)/Institute for Quantitative Biosciences, The University of Tokyo 3)/Department of Bioengineering School of Engineering, The University of Tokyo 4)〔京都大学iPS細胞研究所(CiRA)1)/京都大学大学院医学研究科2)/東京大学定量生命科学研究所(IQB)3)/東京大学大学院工学系研究科4)
10.18958/7833-00005-0006207-00

何ができるようになった?
細菌や酵母にみられる翻訳後修飾機構「プロテインスプライシング」を,既存のマイクロRNA(miRNA) 応答型RNAスイッチ技術と組合わせて用いることで,①既存技術の課題であった「非標的細胞における発現漏洩」を抑えること,また②複数のmiRNA活性に基づいて遺伝子発現を制御することが可能となった.これらにより,RNAスイッチによる遺伝子発現制御の細胞種特異性が改善され,セルソーター等の機器を必要としないmiRNA陽性細胞の簡便な精製や,標的細胞種特異的な遺伝子治療のため基盤技術の開発が実現した.
必要な機器・試薬・テクニックは?
mRNAの試験管内転写による作成・導入を除けば,一般的な分子生物学実験に要する機器や試薬,手技で十分対応できる.mRNAの作成・導入に必要な試薬も,すべて市販のキットとして入手可能であり(詳細は後述のリストを参照),これらのキットを扱うための特別な機器・手技は必要ない.

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