実験医学増刊 Vol.28 No.12

サイトカインによる免疫制御と疾患

新たな産生細胞,新規サイトカイン,抗炎症因子と治療・創薬応用

  • 吉村昭彦,上阪 等,村上正晃,善本隆之/編
  • 2010年07月20日発行
  • B5判
  • 244ページ
  • ISBN 978-4-7581-0308-4
  • 定価:5,400円+税
  • 在庫:なし
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アレルギー,癌,関節リウマチ等の発症解明と治療につながる,いま大注目の炎症制御機構の最新知見を網羅.Th17,Tregの最新知見から,抗体療法や分子標的療法等の創薬応用の現状もお伝えします!

目次

概論 炎症とサイトカイン【吉村昭彦/長谷川英一/武藤 剛】

  • 免疫応答
  • 免疫応答の特異性と自己免疫
  • 免疫応答における正と負のバランス
  • 炎症を促進するサイトカインとその作用
  • 広がる炎症の世界
  • 抗炎症性に作用するサイトカイン

第1章 マクロファージ・樹状細胞からのサイトカインの産生制御

1. マクロファージ・樹状細胞からのサイトカイン産生制御【竹内 理】

  • パターン認識受容体シグナル伝達調節
  • サイトカイン遺伝子の転写調節
  • mRNA安定性制御
  • 炎症応答を抑制するRNase,Zc3h12a

2. 自然免疫系における核酸センサーとサイトカイン誘導経路【岡晃教/浦山優輔/鈴木絵里加】

  • 自然免疫系の核酸認識機構
  • DNAセンサーと下流のシグナル伝達経路
  • 核酸センサーを介するサイトカイン発現の異常と疾患

3. スレオニン脱リン酸化酵素Eyaによる自然免疫の制御【岡部泰賢/長田重一】

  • 自然免疫を制御するEyaの同定
  • Eyaによる自然免疫シグナル伝達
  • Eyaのスレオニン脱リン酸化酵素活性

4. 核内IκBタンパク質IκB-ζを介したサイトカイン産生制御【牟田達史】

  • 炎症刺激に伴い発現誘導される核内IκBファミリータンパク質IκB-ζ
  • 炎症応答における多段階転写制御とIκB-ζ
  • IκB-ζの刺激特異的発現機構
  • IκB-ζの生理機能

5. インフラマソームによる炎症性サイトカインIL-1βの産生制御【齊藤達哉/審良静男】

  • IPAFインフラマソーム
  • NALP3インフラマソーム
  • AIM2インフラマソーム
  • インフラマソームとオートファジー

6. cAMPによるTLRシグナル・炎症性サイトカイン産生抑制機構【古賀敬子】

  • cAMPは炎症性サイトカインの産生を抑制する
  • cAMPによる抑制は新規遺伝子の転写/発現を介する
  • c-FosはcAMPによる抑制に重要である
  • c-FosはIKKβによってリン酸化され安定化される
  • cAMPによる炎症と抗炎症

第2章 ヘルパーT細胞の分化とサイトカイン

1. Th2分化と好塩基球【肥田重明/瀧 伸介】

  • 好塩基球
  • Th2応答初期に重要なサイトカイン
  • 自然免疫から獲得免疫へ
  • 液性免疫と好塩基球

2. IL-6とT細胞分化─gp130変異マウスの解析を中心に【村上正晃/平野俊夫】

  • IL-6と関節リウマチ:クローニングからモデル動物発見
  • 4種類のヘルパーT細胞集団
  • Th17はどのように自己免疫疾患を誘導するのか

3. 腸内細菌とTh17分化【本田賢也】

  • Th17細胞分化
  • 腸内細菌によるTh17細胞誘導:Segmented filamentous bacteria
  • Th17細胞誘導の分子メカニズム:細胞外ATP

4. Treg分化における可塑性と運命決定【堀 昌平】

  • Tregの安定性
  • Tregの可塑性:Thへの“分化転換”
  • 分化転換におけるサイトカインシグナルの役割
  • Foxp3+T細胞の不均一性:可塑性と不可逆性の両立

5. ヘルパーT細胞におけるIL-21産生制御機構【須藤 明/平松有希子/中島裕史】

  • ヘルパーT細胞におけるIL-21産生機構
  • IL-21産生の分子メカニズム

6. ダイオキシン受容体によるTh17細胞の機能制御【廣田圭司】

  • Th17細胞分化と特異的転写因子
  • Th17細胞におけるAhRの役割
  • ダイオキシンとFICZによる制御性T細胞とTh17細胞の機能制御
  • AhRの機能と自己免疫疾患

第3章 サイトカインによる炎症と抗炎症制御

1. 抗炎症性サイトカインIL-10とIL-35【森嶋紀子/千葉祐規乃/善本隆之】

  • IL-10の生物学的特徴
  • IL-10産生の生物学的意義
  • IL-10産生の制御
  • IL-10産生の作用機序
  • マウスIL-35の同定とその生物学的特徴
  • ヒトIL-35の産生とその生物学的特徴

2. TGF-βシグナルと免疫系の恒常性【中尾篤人】

  • TGF-βシグナルが免疫系(特にT細胞)の恒常性維持に果たす役割

3. プロスタグランジンE2によるヘルパーT細胞の分化制御【坂田大治/姚 成燦/成宮 周】

  • PGE2によるThサブセットの制御─過去の報告─
  • PGE2によるTh1分化促進
  • PGE2によるTh17分化・増幅促進
  • PGE2の生体での作用

4. 亜鉛による免疫制御─アレルギー応答における亜鉛/亜鉛トランスポーターの役割【西田圭吾/平野俊夫】

  • 亜鉛供給とその細胞内調節機構
  • 亜鉛トランスポーターの生物学的役割
  • 亜鉛キレーターによるマスト細胞活性化の抑制
  • 亜鉛トランスポーター,ZnT5とアレルギー応答
  • 細胞内セカンドメッセンジャーとしての亜鉛

5. 制御性T細胞による免疫抑制─制御性T細胞におけるサイトカイン【山口智之/坂口志文】

  • 末梢性免疫寛容と制御性T細胞
  • 制御性T細胞の分類
  • 制御性T細胞と炎症性サイトカイン
  • Tregと抑制性サイトカイン

第4章 注目されるサイトカインと関連疾患・

1. 高いTh2サイトカイン産生能をもつ新しいリンパ球ナチュラルヘルパー細胞の機能【茂呂和世/小安重夫】

  • 脂肪組織に存在するリンパ球NH細胞
  • NH細胞のサイトカイン産生と役割

2. IL-27による免疫制御と炎症抑制【吉田裕樹】

  • IL-12サイトカインファミリー
  • IL-27によるTh1誘導と炎症抑制
  • IL-27の治療効果

3. インターフェロンによる造血幹細胞の運命決定制御【樗木俊聡/佐藤 卓】

  • HSCにIFNが作用するメカニズム
  • 今後期待される疾患治療への応用

4. IL-22の役割とその産生機序─Th17,Th22,NK22【前川洋一/Muhammad Shamsul Alam/安友康二】

  • IL-22と疾患
  • IL-22産生細胞と産生制御
  • NotchシグナルとIL-22

5. 疾患におけるIL-33とIL-33受容体の役割【大保木啓介/大野建州/梶原直樹/斎藤博久/中江 進】

  • alarminとしてのIL-33
  • 感染におけるIL-33─IL-33R
  • 各種疾患におけるIL-33

第5章 サイトカインと免疫疾患・免疫異常に関する最近の話題

1. アレルギーとIL-18/IL-33【善本知広/中西憲司】

  • IL-18/IL-33の構造と産生機構
  • IL-18/IL-33受容体発現細胞
  • IL-18/IL-33の生理作用
  • IL-18/IL-33による自然型気管支喘息の誘導
  • IL-18によるSuper Th1細胞と気管支喘息
  • 成人喘息とIL-18/IL-33
  • IL-33とアレルギー性鼻炎

2. サイトカインのシグナル伝達異常により発症する遺伝性疾患【峯岸克行】

  • γcサイトカインシグナルの異常により発症する重症複合免疫不全症
  • MSMD─細胞内寄生細菌に対して易感染性を呈する原発性免疫不全症
  • 高IgE症候群

3. メタボリックシンドロームにおける脂肪組織炎症とサイトカイン【真鍋一郎】

  • 脂肪組織とアディポカイン
  • 内臓脂肪組織の肥満は炎症を惹起する
  • 獲得免疫が脂肪組織炎症を制御する

4. 動脈硬化の病態におけるサイトカインとT細胞の役割【安川秀雄/Ziad Mallat/大場豊治/今泉 勉】

  • 動脈硬化と炎症性サイトカイン
  • 動脈硬化と抗炎症性サイトカイン

5. がんとサイトカイン─IL-12ファミリー【徐 明利/溝口 出/善本隆之】

  • IL-12の抗腫瘍効果
  • IL-27の抗腫瘍効果
  • IL-23の腫瘍発生促進作用

6. 骨代謝とサイトカイン─関節リウマチにおける免疫系による骨代謝制御【岡本一男/高柳 広】

  • RA骨破壊と破骨細胞
  • RANKLによる破骨細胞分化
  • T細胞による破骨細胞制御
  • Th17細胞は破骨細胞誘導性T細胞として働く
  • Th17細胞を標的とした治療法の分子基盤確立に向けて

7. 虚血性疾患とサイトカイン【七田 崇/吉村昭彦】

  • 脳虚血と炎症性因子
  • 脳虚血におけるT細胞の役割
  • T細胞が産生するサイトカインの役割
  • TLRと虚血性組織傷害
  • その他の臓器と虚血

8. 術後腸管癒着とサイトカイン【善本知広】

  • 術後腸管癒着形成モデルの確立
  • NKT細胞依存的術後腸管癒着形成
  • IFN-γ/STAT1依存的術後腸管癒着形成
  • 術後腸管へのNKT細胞の迅速な浸潤
  • Th1,Th2,TLR/MyD88-非依存的術後腸管癒着形成
  • 神経ペプチド依存的術後腸管癒着形成
  • IFN-γ/STAT1依存的PAI-1発現の誘導
  • HGFによる術後腸管癒着形成の抑制

第6章 治療への応用

1. 関節リウマチ治療における抗TNF療法の功罪と細胞周期制御療法の未来【上阪 等】

  • 関節リウマチの病態
  • 抗リウマチ性生物学的製剤の代表としてのTNF阻害薬
  • 次の標的分子としてのサイクリン依存性キナーゼ

2. 日本発の抗体医薬,抗IL-6受容体抗体【西本憲弘】

  • ベンチからベッドサイドへ
  • 治療のパラダイムシフト

3. IL-1阻害薬の現状【杉原毅彦】

  • IL-1とIL-1受容体アンタゴニスト(IL-Ra)
  • 自己免疫疾患モデルマウスとIL-1
  • 関節リウマチモデルマウスに対するIL-1阻害療法
  • 関節リウマチに対するIL-1阻害療法
  • 自己免疫性症候群に対するIL-1阻害療法
  • 他の炎症性疾患に対するIL-1阻害療法

4. Th17系を標的とする抗体療法Update─抗IL-12/23p40抗体と抗IL-17抗体【藤本 学】

  • Th17系とそれにかかわるサイトカイン
  • Th17と疾患
  • Th17系を標的とする抗体療法
  • 抗IL-12/IL-23 p40抗体
  • 抗IL-17A抗体

5. JAK阻害薬:抗リウマチ作用とその作用機序【山岡邦宏/前島圭佑/田中良哉】

  • どのチロシンキナーゼをどの程度阻害すればよいのか?
  • RAに対する治療効果と作用機序

6. サイトカインシグナル阻害薬の現状─Syk阻害剤【亀田秀人】

  • Syk発見の経緯とその属性
  • 関節リウマチにおけるSyk阻害薬の有用性
  • その他の疾患におけるSyk阻害薬の有用性

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