近年,AI・大規模データを駆使した研究の進展により,創薬研究は新たなステージへ向かっています.本書は,マルチオミクス(生物)とケモインフォマティクス(化学)の両者を網羅した本邦初の構成となっており,標的探索から分子生成,作用機序の解明まで,第一線の研究者がその具体的なアプローチを詳説しています.各手法や国内主要プロジェクト・企業事例など,最新知見を俯瞰することで,「既存の創薬フローにAIをどう導入し,より効率的かつ確実に標的・化合物を見つけ出すためにはどうすればよいか?」を模索する創薬研究者が次なるヒントを得られる1冊となっています.
目次
序にかえて―日本の「AI・データ駆動型創薬研究」を俯瞰する【柚木克之,山西芳裕】
第1章 創薬標的の探索
1. 細胞サーマルシフトアッセイによる標的タンパク質同定【室井 誠,川谷 誠,真田英美子,堂前 直,長田裕之】
2. タンパク質熱安定性解析による生命科学研究の新展開【幡野 敦,松本雅記】
3. LiP-MSが拓く構造変化に基づく薬物標的探索戦略【小形公亮,石濱 泰】
4. メタボローム解析によるマーカー探索【三枝大輔】
5. 画像駆動型共変動ネットワーク解析:時間変化相関と細胞間相関から捉える細胞システム【村田昌之,加納ふみ】
6. 「認知の律速」を突破するAI駆動知識掘削 ―個別分子解析における“次の一手”の自律的探索【都築 拓,岡田裕貴,丸山順一,金 博奕,小澤陽介,柚木克之】
7. 希少疾患の創薬標的分子を予測するAI技術 ―ゲノムとトランスクリプトームの融合が拓く新しい治療戦略【難波里子,山西芳裕】
8. 医療データを用いた治療標的分子探索【酒井貴史】
第2章 医薬品候補分子の探索と最適化
Ⅰ.探索研究
1. 深層学習を用いた化合物-タンパク質間相互作用予測【富井健太郎】
2. 構造化データ検索とLLMの融合 ―次世代ケモインフォマティクスと創薬基盤技術への展望【田部井靖生】
3. 多層AI解析が加速するリパーパシング創薬 ―GATE技術による治療薬候補の探索【中山裕介】
Ⅱ.生成研究
4. 生成AIで構築する化合物潜在空間 ―大規模分子対応モデルによる第三のリソース設計学【榊原康文】
5. ChemTSによる分子設計の応用と発展【藤井 慧,寺山 慧】
6. 合成可能性を考慮した医薬品分子の構造生成モデル【森本恭平,髙田慎之助,山西芳裕,津田宏治】
7. データ駆動型アプローチによるHit-to-Lead最適化【関嶋政和】
8. 生成AIによる化学構造の最適化 ―化学構造の画像化と画像キャプション技術による最適化戦略【吉森篤史】
9. トランスクリプトームからの医薬品化合物の構造生成【松清優樹,山中知茂,山西芳裕】
10. データ駆動型最適化が変えるmRNAワクチン設計 ―機械学習と数理的探索・最適化による配列空間の理解と創薬応用【伊苅久裕,川上英良】
11. マルチタスク学習によるMHCクラスⅡネオアンチゲン結合予測 ―データ駆動型アプローチによるがんワクチン開発の加速【一久和弘,二階堂愛】
12. タンパク質言語モデルを活用した創薬研究【大谷悠喜,藤原嵩士,清水秀幸】
第3章 医薬品候補分子の作用機序の解明と評価
Ⅰ.作用機序,メカニズム解明
1. トランスクリプトーム計測技術の進展とがん薬物応答【芳賀泰彦,鈴木絢子,鈴木 穣】
2. メトホルミン作用のオリエント急行仮説 ―トランスオミクス解析によるデータ駆動型の作用機序解明【幡野 敦,柚木克之】
3. 分子からシステムへ:マルチオミクス×AIで健康評価【渡邊謙吾】
Ⅱ.候補分子の評価
4. 1細胞レベルでの遺伝子発現の予測と創薬応用【岩田通夫】
5. 全タンパク質構造への薬の結合親和性から効能と副作用を予測 ―シミュレーションとAI・機械学習で薬のメカニズムを理解する【澤田隆介,坂尻由子】
6. 機械学習による薬物動態予測【江崎剛史】
7. 動物実験代替法に関連する数理的手法 ―統計的測定精度評価と毒性試験データベースの構築・活用【竹下潤一】
第4章 国内外の動向
Ⅰ.国内のAI創薬プロジェクトの概要と展望
1. [Short Article] 科学研究基盤モデル開発プログラムAGIS ―理化学研究所のAI for Science研究プログラム【泰地真弘人】
2. [Short Article] 産学連携による創薬AIプラットフォームの開発(AMED DAIIA)【本間光貴】
3. [Short Article] PRISM(官民研究開発投資拡大プログラム) ―データ駆動的創薬標的探索をめざして【夏目やよい】
4. [Short Article] 毒性発現メカニズムに基づく化学物質の毒性予測システムAI-SHIPS【船津公人】
Ⅱ.製薬会社の創薬におけるAI活用の取り組み
5. [Short Article] 第一三共におけるAI,インフォマティクスの活用 ―データ駆動型創薬(D4)のこれまでとこれから【芹沢貴之】
6. [Short Article] 小野薬品におけるAIを活用した創薬【江頭 啓】
7. [Short Article] アステラス製薬の医薬品分子設計へのAI活用【森 健一】
8. [Short Article] 抗体医薬品設計における機械学習技術の展開 ―中外製薬【寺本礼仁】
9. グローバル投資家の視点から見るAI創薬変革の最前線【芦田広樹,鈴木ゆりあ】
索引
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- 【本書名】実験医学増刊:AI・データ駆動型創薬研究〜マルチオミクス✕ケモインフォマティクスでより確実な治療標的を見つけ、薬をデザインする
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(2021年8月23日)
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