基礎から学ぶ植物代謝生化学

  • 水谷正治,士反伸和,杉山暁史/編
  • 2018年12月20日発行
  • B5判
  • 328ページ
  • ISBN 978-4-7581-2090-6
  • 定価:4,200円+税
  • 在庫:予約受付中
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動かない植物が生存戦略の1つとしてつくり出す代謝産物について,その成り立ちを「分類と生合成経路」という縦糸と「生合成機構」という横糸で体系的に解説!蓄積や輸送,生物間相互作用までを網羅した教科書

目次

序【水谷正治,士反伸和,杉山暁史】

序章 植物代謝産物の世界【水谷正治,士反伸和,杉山暁史】

1.植物代謝産物は世界を支える
2.動かない植物では植物代謝産物が働く
3.植物代謝産物は生活に彩りを与える
4.本書の構成—植物代謝生化学における代謝経路と酵素と生理機能

第Ⅰ部 植物代謝産物の分類と生合成経路

1章 分類【清水文一】

1.一次代謝
  • ❶解糖系
  • ❷クエン酸回路とその他の反応
  • ❸ペントースリン酸経路
  • ❹アミノ酸の代謝
  • ❺無機窒素の有機化合物化反応
  • ❻脂肪酸の代謝
  • ❼光合成
2.二次代謝
  • ❶一次代謝から二次代謝への接続
  • ❷分類概説
章末問題

2章 芳香族化合物【鈴木史朗,肥塚崇男,明石智義】

1.芳香族化合物の基本的な生合成経路
  • ❶ケイ皮酸/モノリグノール経路
  • ❷ケイ皮酸/モノリグノール経路と酢酸-マロン酸経路との複合経路
2.ケイ皮酸/モノリグノール経路由来の芳香族化合物
  • ❶ケイ皮アルデヒド
  • ❷クマリン
  • ❸フェニルプロペン
  • ❹リグニン
  • ❺リグナン
  • ❻ネオリグナン
  • ❼ノルリグナン
  • ❽ベンゼノイド香気成分
3.ケイ皮酸/モノリグノール経路とシキミ酸経路との複合経路由来化合物
  • ●フェノール酸
4.ケイ皮酸/モノリグノール経路と酢酸-マロン酸経路との複合経路由来化合物
  • ❶スチルベノイド
  • ❷フラボノイド
  • ❸ジアリールヘプタノイド
  • ❹タンニン
5.酢酸-マロン酸経路由来の化合物
章末問題

3章 イソプレノイド【岡田憲典,高橋征司】

1.イソプレノイドの定義
2.基本骨格の生合成
  • ❶生合成経路の概要
  • ❷IPPおよびDMAPPの生合成
  • ❸プレニル二リン酸の生合成
  • ❹直鎖状プレニル中間体の変換,修飾,転移
3.テルペノイド
  • ❶モノテルペノイド
  • ❷セスキテルペノイド
  • ❸ジテルペノイド
  • ❹トリテルペノイド
  • ❺ステロイド
  • ❻テトラテルペノイド
  • ❼ポリイソプレノイド
  • ❽メロテルペノイド
章末問題

4章 アルカロイド【山崎真巳】

1.塩基性アミノ酸に由来するアルカロイド生合成経路
  • ❶オルニチン由来のアルカロイド生合成経路
  • ❷リジン由来のアルカロイド生合成経路
2.芳香族アミノ酸に由来するアルカロイド生合成経路
  • ❶チロシン由来のアルカロイド生合成経路
  • ❷トリプトファン由来のアルカロイド生合成経路
  • ❸ヒスチジン由来のアルカロイド生合成経路
3.その他のプソイドアルカロイド
章末問題

5章 糖,脂質,アミノ酸,含硫化合物【岡澤敦司,吉本尚子】

1.糖
  • ❶UDP-糖
  • ❷オリゴ糖
2.脂質
  • ●オキシリピン
3.アミノ酸
  • ❶青酸配糖体
  • ❷グルコシノレート
4.含硫化合物
  • ❶カマレキシン
  • ❷アリイン類
  • ❸アスパラガス酸,ジヒドロアスパラガス酸,アスパラプチン
  • ❹チオフェン類
章末問題

6章 植物ホルモン【梅原三貴久】

1.オーキシン
2.ジベレリン
3.サイトカイニン
4.アブシシン酸
5.エチレン
6.ブラシノステロイド
7.ジャスモン酸とサリチル酸
8.ストリゴラクトン
章末問題

第Ⅱ部 植物代謝産物の生合成機構

7章 生合成概論【水谷正治,大西利幸】

1.酵素反応の特徴
  • ❶反応の加速
  • ❷生理的条件に最適化
  • ❸高い基質特異性(立体選択性を含む)
  • ❹高い反応特異性(立体特異性を含む)
  • ❺共役反応
2.酵素はタンパク質
3.酵素の立体構造
  • ❶立体構造に寄与するアミノ酸の相互作用
  • ❷二次構造
  • ❸三次構造と四次構造
4.補因子
5.酵素の分類
  • ❶酵素の局在部位による分類
  • ❷反応の種類(EC番号)による分類
6.酵素反応を有機化学的に理解するために①
  • ❶巻き矢印の基本ルール
  • ❷酵素反応における酸塩基触媒
  • ❸求核触媒(共有結合触媒)
  • ❹近接効果
7.酵素反応を有機化学的に理解するために②
  • ❶求電子付加反応
  • ❷求核置換反応
  • ❸求核カルボニル付加反応
  • ❹求核アシル置換反応
  • ❺脱離反応
章末問題

8章 酸化還元酵素 (EC1)【水谷正治,大西利幸】

A.NADP+依存性デヒドロゲナーゼ

A-1.補酵素NADPHおよび反応の概説
A-2.反応機構
A-3.酵素,遺伝子の特徴と代表的な反応
  • ❶SDR
  • ❷MDR
  • ❸AKR

B.FAD結合型オキシダーゼ

B-1.補酵素FADおよび反応の概説
B-2.反応機構
B-3.植物のBBEの遺伝子数と反応例

C.アミンオキシダーゼ

C-1.アミンオキシダーゼの概要
C-2.PAOの反応機構と酵素の特徴
C-3.CuAOの反応機構と酵素の特徴

D.ポリフェノールオキシダーゼ

D-1.反応の概説
D-2.反応機構
D-3.PPO酵素の特徴

E.ペルオキシダーゼ

E-1.反応の概説
E-2.反応機構
E-3.酵素の分類および遺伝子の特徴

F.フラビン含有モノオキシゲナーゼ

F-1.補酵素と反応の概説
F-2.反応機構
F-3.酵素および遺伝子の特徴

G.シトクロムP450

G-1.反応の概説
G-2.反応機構
G-3.CYPの特徴と分類/命名

H.2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ

H-1.反応の概説
H-2.反応機構
H-3.植物のDOXの遺伝子数と分類/命名

I.リポキシゲナーゼ

I-1.反応の概説
I-2.反応機構
I-3.酵素の特徴
章末問題

9章 転移酵素(EC2)【榊原圭子,佐々木伸大,矢﨑一史,水谷正治】

A.糖転移酵素

A-1.GTファミリー
  • ❶補酵素UDP-糖および反応の概説
  • ❷反応機構
  • ❸GTの分類
A-2.GH1型糖転移酵素
  • ❶反応機構
  • ❷酵素,遺伝子の特徴

B.メチル基転移酵素

B-1.補酵素SAMおよび反応の概説
B-2.反応機構
B-3.酵素の特徴と分類

C.アシル基転移酵素

C-1.BAHD型AT
  • ❶補酵素CoAと反応の概説
  • ❷反応機構
  • ❸保存配列と遺伝子数
  • ❹代表的な反応例
C-2.SCPL型AT
  • ❶SCPL型ATの反応機構
  • ❷保存配列と遺伝子数
  • ❸代表的な反応例

D.アミノ基転移酵素

D-1.補酵素PLPと反応の概略
D-2.反応機構
D-3.酵素,遺伝子の特徴
D-4.代表的な反応
  • ❶プレフェン酸アミノトランスフェラーゼ
  • ❷バニリンアミノトランスフェラーゼ
  • ❸トリプトファンアミノトランスフェラーゼ

E.プレニル基転移酵素

E-1.反応の概説
E-2.反応機構
  • ❶プレニル二リン酸シンターゼの反応機構
  • ❷スクアレンシンターゼとフィトエンシンターゼの反応機構
  • ❸イソプレノイド以外へのプレニル基転移酵素の反応機構
E-3.酵素の特徴
  • ❶プレニル二リン酸シンターゼ
  • ❷スクアレンシンターゼとフィトエンシンターゼ
  • ❸p-ヒドロキシ安息香酸プレニル化酵素
  • ❹ホモゲンチジン酸プレニル化酵素

F.ポリケチド合成酵素

F-1.反応の概説
F-2.反応機構
F-3.酵素の特徴および遺伝子数
F-4.代表的な反応
  • ❶スチルベンシンターゼ
  • ❷クルクミンシンターゼ
章末問題

10章 加水分解酵素(EC3)【水谷正治,大西利幸】

A.糖加水分解酵素

A-1.反応機構
  • ❶反応の概説
  • ❷反応機構
A-2.酵素,遺伝子の特徴
  • ❶モデル植物の糖加水分解酵素
  • ❷配糖体加水分解酵素(GH1)
A-3.代表的な反応

B.アミド加水分解酵素

B-1.反応機構
  • ❶反応の概説
  • ❷反応機構
B-2.酵素,遺伝子の特徴

C.エステル加水分解酵素

C-1.反応機構
  • ●反応の概説
C-2.酵素,遺伝子の特徴
章末問題

11章 脱離酵素(EC4)・異性化酵素(EC5)・合成酵素(EC6)【大西利幸,水谷正治】

A.脱離酵素(EC4)

A-1.脱アミノ酵素
A-2.脱水酵素
A-3.脱炭酸酵素
  • ❶反応機構
  • ❷酵素,遺伝子の特徴
A-4.リブロース-1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ(RuBisCO)
  • ❶反応機構
  • ❷酵素,遺伝子の特徴
A-5.テルペンシンターゼ
  • ❶反応機構
  • ❷酵素,遺伝子の特徴

B.異性化酵素(EC5)

B-1.イソペンテニル二リン酸イソメラーゼ
B-2.オキシドスクアレンシクラーゼ(トリテルペン環化酵素)
B-3.コリスミン酸ムターゼ

C.合成酵素(EC6)

  • ●補酵素ATPと反応の概説
C-1.アシル活性化酵素
  • ❶アシルCoAシンセターゼ
  • ❷アシルアミノ酸シンセターゼ
  • ❸反応機構
  • ❹酵素,遺伝子の特徴
章末問題

12章 転写因子【庄司 翼】

1.転写因子
2.フラボノイド生合成系の転写因子
  • ❶MYB転写因子
  • ❷bHLH転写因子
  • ❸WDRタンパク質
  • ❹転写抑制因子
  • ❺転写因子の種間互換性
3.JA応答性転写因子による防御代謝系の制御
  • ❶ORCA型転写因子
  • ❷BIS型転写因子
4.転写因子の遺伝子発現とタンパク質活性の制御
  • ❶転写制御
  • ❷低分子RNAによる発現制御
  • ❸リン酸化による活性制御
  • ❹ユビキチン/26Sプロテアソーム依存性分解
5.転写因子の機能変化
章末問題

13章 輸送体【士反伸和,髙梨功次郎】

A.ABC輸送体

A-1.反応機構
  • ●反応の概説と一般反応スキーム
A-2.輸送体,遺伝子の特徴
  • ❶保存配列・構造
  • ❷遺伝子数,分類,命名
A-3.代表的な反応例
  • ❶植物ホルモンの輸送
  • ❷二次代謝産物の輸送
  • ❸その他の輸送

B.MATE輸送体

B-1.反応機構
  • ❶反応の概説と一般反応スキーム
  • ❷反応機構
B-2.輸送体,遺伝子の特徴
  • ❶保存配列・構造
  • ❷遺伝子数,分類,命名
B-3.代表的な反応例
  • ❶二次代謝産物の液胞への輸送
  • ❷クエン酸の排出
  • ❸その他の輸送

C.NPF輸送体

C-1.反応機構
  • ❶反応の概説と一般反応スキーム
  • ❷反応機構
C-2.輸送体,遺伝子の特徴
  • ❶保存配列・構造
  • ❷遺伝子数,分類,命名
C-3.代表的な反応例
  • ❶グルコシノレートおよび青酸配糖体の輸送
  • ❷MIA中間体の転流
  • ❸植物ホルモンの輸送

D.その他の輸送体

章末問題

第Ⅲ部 植物代謝産物の機能と応用

14章 蓄積【矢﨑一史】

1.輸送と蓄積
  • ❶輸送体タンパク質に依存しない輸送
  • ❷膜輸送体(トランスポーター)による輸送
  • ❸小胞輸送を介した輸送
2.蓄積に特化した器官
  • ❶茎葉
  • ❷根・根茎
  • ❸花
  • ❹蕾
  • ❺樹皮・根皮
  • ❻果皮
  • ❼莢
  • ❽種子
3.組織レベルでの蓄積
  • ❶表皮細胞
  • ❷腺鱗
  • ❸乳管と乳液
4.細胞小器官レベルでの蓄積
  • ❶液胞
  • ❷プラスチド
  • ❸ミトコンドリア
  • ❹アポプラスト(細胞外)
5.蓄積部位と酵素の局在から考えられること
章末問題

15章 生物間相互作用【有村源一郎,杉山暁史】

1.花と送粉者の相互作用
2.植物と病害虫の相互作用
3.植物—害虫—天敵間の三者間相互作用
4.土壌での共生,寄生
5.線虫の孵化促進
6.植物間コミュニケーションとアレロパシー
7.生態系ネットワークの中での植物二次代謝産物
章末問題

16章 進化【小埜栄一郎,宮本皓司,峠 隆之】

1.二次代謝の遺伝子の特徴
2.代謝の分岐進化とその調節
3.平行進化
  • ❶オーロンシンターゼ
  • ❷カフェインシンターゼ
  • ❸フラボンシンターゼ
4.代謝の可塑性
5.生合成遺伝子クラスター
  • ❶生合成遺伝子クラスターとは
  • ❷原核生物と真核生物に存在する生合成遺伝子クラスター
6.植物の生合成遺伝子クラスターの例
  • ❶ジャガイモとトマトのグリコアルカロイド生合成遺伝子クラスター
  • ❷イネ属のジテルペノイド生合成遺伝子クラスター
7.メタボロミクス解析からみた代謝の多様性と進化
  • ❶代謝ゲノムワイド関連解析(mGWAS)
  • ❷代謝物量的形質座位解析(mQTL解析)
8.環境適応と二次代謝
9.栽培化と二次代謝
章末問題

17章 食品成分・薬用成分・毒【飯島陽子,田口悟朗】

1.食品の風味特性と植物二次代謝産物
  • ❶色素成分
  • ❷香気成分
  • ❸味成分
2.食品による健康維持と二次代謝産物
  • ❶植物ステロール類
  • ❷クロロゲン酸類
  • ❸フラボノイド類,重合ポリフェノール
  • ❹カロテノイド類
  • ❺カプサイシン
  • ❻セサミン,セサミノール
  • ❼アリシンおよびアリイン由来含硫揮発性成分
  • ❽スルフォラファン
3.生薬と二次代謝産物
  • ❶神経系への作用
  • ❷消炎・鎮咳・去痰作用
  • ❸循環器への作用(強心・利尿など)
  • ❹消化器系への作用(健胃・瀉下・止瀉)
  • ❺抗腫瘍活性
  • ❻その他の作用
4.毒性を示す二次代謝産物
  • ❶アルカロイド(アルカロイド,プソイドアルカロイド)
  • ❷その他
章末問題

18章 オーム科学と植物バイオテクノロジー【鈴木秀幸,關 光,刑部祐里子,刑部敬史,村中俊哉】

1.植物代謝生化学とオーム科学
  • ❶塩基配列決定技術
  • ❷遺伝子共発現解析手法
2.遺伝子組換え技術とその応用
  • ❶植物への遺伝子導入法
  • ❷植物組織培養技術
  • ❸遺伝子組換え作物
3.ゲノム編集
  • ❶従来の育種法と変異
  • ❷DNA二重鎖切断(DSB)とDNA修復
  • ❸人工ヌクレアーゼ(ZFN, TALEN, CRISPR/Cas9)
  • ❹CRISPR/Cas9による植物ゲノム編集の研究例
  • ❺モザイク性とオフターゲット
  • ❻ゲノム編集の最前線と将来展望
章末問題

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  • 【本書名】基礎から学ぶ植物代謝生化学
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