実験医学増刊 Vol.22 No.14

最先端の癌研究と治療の新展開

分子標的治療,免疫療法,ゲノム医療から最新の外科療法まで

  • 黒木登志夫,珠玖 洋/編
  • 2004年09月21日発行
  • B5判
  • 222ページ
  • ISBN 978-4-89706-105-4
  • 定価:5,400円+税
  • 在庫:なし
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ポストゲノム時代を迎え,癌治療においても特定の分子を標的にした治療,免疫メカニズムを利用した治療,ゲノム解析の成果を活かしたオーダーメイド医療など多彩な治療法が実践されて成果をあげてきている.本書では分子標的治療や免疫療法に関する基礎研究から,粒子線療法などの実戦的な治療法までを網羅し,臨床試験を通して明るみになった問題点も含めた癌治療研究の今を第一線で活躍する研究者が紹介する.

目次

序論:癌の臨床に関連して考えていること【黒木登志夫】

  • 臨床腫瘍医
  • 根拠に基づく医療(EBM)
  • ガイドライン
  • 告知とインフォームド・コンセント(IC)
  • 代替療法
  • 遺伝子検査

第1章 ポストゲノム研究から診断・治療へ

1. マイクロアレイの癌治療研究への応用【油谷浩幸】

  • マイクロアレイによるゲノム多型解析
  • 配列解析
  • 発現解析

2. 癌関連SNPの探索〜戦略と課題【村松正明】

  • SNP(一塩基多型)の応用
  • 癌関連SNP研究の方法

3. 薬理ゲノミクス/インフォマティクスとターゲットバリデーション【田中利男,岡 岳彦】

  • 薬理インフォマティクス(ファーマコインフォマティクス)
  • 薬理ゲノミクス/インフォマティクスの基盤探索研究
  • トランスクリプトーム/メタボローム解析によるターゲットバリデーション

4. 乳癌のゲノム解析〜遺伝子発現プロファイルを用いた個別化医療の確立【長崎光一,奥 喜全,三木義男】

  • DNAマイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析
  • 乳癌におけるDNAマイクロアレイを用いた遺伝子発現プロファイリングの試み
  • 遺伝子発現プロファイルによる乳癌の転帰の予測
  • 遺伝子発現プロファイルによる抗癌剤感受性予測
  • ほかの技術との併用

5. 発現プロファイル解析に基づく肺癌の診断・治療の新展開【冨田秀太,高橋 隆】

  • 組織特異的な遺伝子発現プロファイルの同定と診断への応用
  • 転移に関連する発現パターン解析
  • 予後予測に関連する発現パターン解析

6. 癌の診断・治療へ向けてのバイオインフォマティクス【松浦正明】

  • ハイスループット生体分子情報の解析
  • SNPデータによる関連解析
  • 発現プロファイル解析

第2章 分子標的治療

1. 癌の分子標的療法の現況と新しい標的【鶴尾 隆】

  • 癌の分子標的
  • 癌の分子標的治療の最近の進歩
  • 分子標的としてのアポトーシス耐性因子と耐性の克服

2. 分子標的としての増殖因子レセプター【上原至雅】

  • 分子標的としての増殖因子レセプター
  • 分子標的治療薬の選択性について

3. 抗癌剤の分子標的としての細胞周期制御【長田裕之】

  • 従来の抗癌剤と細胞周期の調節機構
  • チェックポイントコントロール
  • p53タンパク質

4. 分子標的としてのヒストン脱アセチル化酵素【富田章裕,直江知樹】

  • ヒストン脱アセチル化酵素の種類
  • HDACはタンパク複合体の一因子として存在する
  • 生体内におけるHDACの作用点
  • HDACと疾患のかかわり
  • HDAC阻害剤を用いた分子標的療法

5. 腫瘍血管新生の分子標的治療【高橋宏行,渋谷正史】

  • 正常血管と腫瘍血管
  • 腫瘍血管の「分子郵便番号」
  • VEGFとそのレセプター
  • 腫瘍血管新生に対する分子標的治療薬

6. mRNAを標的とした遺伝子抑制技術の癌治療への応用【関 大輔,宮岸 真,多比良和誠】

  • アンチセンス法
  • リボザイム
  • RNAiとは
  • RNAiの哺乳動物細胞への応用
  • RNAiの効率,配列予測
  • 癌治療のターゲットとなる遺伝子
  • 細胞内へのデリバリー
  • siRNAの問題点

第3章 免疫療法

1. 癌免疫制御のための戦略【河上 裕】

  • T細胞による免疫制御
  • 抗腫瘍モノクローナル抗体
  • NK細胞,NKT細胞
  • 腫瘍エスケープ 機構の解明とその克服

2. ゲノム解析がもたらす癌ワクチン療法へのインパクト【角田卓也】

  • ヒトゲノム解析
  • 腫瘍抗原の決定方法
  • 現在までに決定された主な腫瘍抗原
  • 癌ワクチン療法に関する臨床研究の現状と問題点
  • ゲノム解析と腫瘍抗原

3. 樹状細胞〜癌免疫療法の主役【門脇則光】

  • 樹状細胞とは
  • DC療法の基本的な考え方
  • DC療法のパラメータ
  • DC療法の現状と方向性

4. 多価性癌ワクチン【珠玖 洋】

  • 癌を免疫的に破壊する機構
  • キラーT細胞の活性化を目指すワクチン
  • ヘルパーT細胞の活性化を目指すワクチン
  • タンパクワクチン
  • RNAワクチン
  • DNAワクチン
  • ゲノム時代の癌ワクチン

5. 抗体療法【小関 至,佐々木 茂,今井浩三】

  • 抗体療法の問題点と治療効果増強の試み
  • 悪性腫瘍に対するMoAbの現況

第4章 遺伝子治療

1. 遺伝子治療〜臨床研究の現状と基礎研究の方向性【島田 隆】

  • 遺伝子治療臨床研究の最近の動向
  • ウイルスベクターの安全性再評価と改良
  • 注目されている新しい遺伝子修復技術

2. 遺伝子治療用ウイルスベクターの開発【濱田洋文】

  • レトロウイルスベクター開発の課題:予想以上に高い頻度で起こる悪性細胞増殖
  • シンドビスウイルスによる転移性腫瘍の標的化治療
  • VA(特)変異型アデノウイルスはras依存性に腫瘍細胞を殺す
  • 腫瘍の特異的標的化を目指した遺伝子治療法の開発

3. 遺伝子治療用非ウイルスベクターの開発【金田安史】

  • 非ウイルスベクター
  • 新たな非ウイルスベクターの開発

4. 癌の免疫遺伝子治療【高山卓也,田原秀晃】

  • 免疫遺伝子治療
  • 本邦での免疫遺伝子治療の現状
  • 新しい免疫遺伝子治療に向けた展開

5. 脳疾患の遺伝子治療【夏目敦至,吉田 純】

  • 遺伝子治療の実際
  • 神経変性疾患に対する遺伝子治療

第5章 化学療法・化学予防

1. 制癌剤と薬物代謝酵素の遺伝子多型【藤枝正輝,鎌滝哲也】

  • 抗癌薬と薬物代謝酵素の遺伝子多型
  • 薬物代謝酵素遺伝子多型の人種差

2. 癌化学療法の新展開〜消化器悪性腫瘍を中心に【細川 歩,大津 敦】

  • 集学的治療の新しい展開
  • 新薬導入による治療成績の進歩

3. 造血器腫瘍における化学療法の新展開【脇田充史,上田龍三】

  • 成人急性白血病に対する化学療法
  • 骨髄異形成症候群(MDS)
  • 慢性骨髄性白血病(CML)に対する化学療法
  • 悪性リンパ腫に対する化学療法
  • 多発性骨髄腫(MM)に対する化学療法

4. 抗癌剤の感受性を担う分子標的とオーダーメイド化学療法【河野公俊,和泉弘人,吉田 毅,五十嵐友紀,若杉哲郎,新名一郎,籾井泰朋,今泉拓也,桑野信彦】

  • ABCトランスポーターを中心としたこれまでの耐性研究
  • ABCトランスポーター発現制御からみた耐性研究
  • ゲノムワイドの薬剤感受性/耐性研究の現状
  • その他のゲノムワイドの解析と薬剤感受性/耐性研究

5. レチノイドによる癌化学予防〜肝臓癌を例として【森脇久隆,奥野正隆】

  • レチノイドとは
  • 我が国における肝臓癌の現状と発癌予防の重要性
  • 肝発癌予防の総合戦略と化学予防の位置づけ

6. COX-2阻害による大腸癌および胃癌発生の予防【大島正伸,武藤 誠】

  • 腸管腫瘍とCOX-2
  • 胃癌とCOX-2

第6章 外科療法・放射線療法

1. 伝統的治療としての外科手術【安達洋祐】

  • 胃癌の外科治療
  • 大腸癌の外科治療
  • 乳癌の外科治療

2. 新しい低侵襲外科治療〜センチネルリンパ節ナビゲーション【北川雄光,北島政樹】

  • センチネルリンパ節とは
  • センチネルリンパ節ナビゲーションの黎明期
  • SN理論の再評価と最近の動向
  • センチネルリンパ節ナビゲーションの役割と今後の展望

3. 放射線治療の新展開【遠藤啓吾】

  • 放射線治療の方法
  • 放射線治療による治療効果
  • 強度変調放射線治療(IMRT)
  • 前立腺癌に対する125Iシード線源永久挿入
  • 内用療法

4. 陽子線と炭素線治療 〜癌患者の速やかな社会復帰を目指す【阿部光幸,菱川良夫,村上昌雄】

  • 陽子線,炭素線の物理・生物学的特性
  • 従来の放射線治療の問題点とそれを改善した粒子線治療
  • 粒子線治療の適応と成績
  • 陽子線と炭素線治療の比較

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  • 【本書名】実験医学増刊:最先端の癌研究と治療の新展開〜分子標的治療,免疫療法,ゲノム医療から最新の外科療法まで
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