近年,著しく発展する動脈硬化研究の現況をup dateにまとめた最新書.発症の理解に欠かせない血管発生・新生の最新知見から,成因にかかわる内皮細胞,血管平滑筋細胞,マクロファージ,サイトカイン,凝固線溶因子,Shear Stress,また他のリスクファクターとのかかわりなど,基礎と臨床の両面からアプローチ.“動脈硬化のいま”がわかる最新の一冊!
目次
序 北 徹
▲ 概論
◆ 動脈硬化の分子医学 北 徹
1) 動脈硬化の病理学
2) 血管内皮細胞の活性化
3) マクロファージの泡沫化
4) 酸化LDLの血管内皮細胞に対する作用
▲I 血管発生・血管新生
1 血管発生の分子機構と
in vitroでの再現 平島正則
1) 血管発生過程(vasculogenesisとangiogenesis)
2) 既存血管由来の内皮細胞を用いた
in vitroでの管腔形成系
3) 発生過程にある内皮細胞を用いた
in vitroでの血管発生系
4) 生体工学的手法による動脈血管の
in vitroでの再構成
2 分子レベルからみた血管新生の調節 佐藤靖史
1) 胎生期の血管形成
2) 成熟個体における血管新生
3) 血管新生の調節機構br> 4) 血管の新生と退縮
3 VEGFとその受容体 渋谷正史
1) VEGF
2) VEGF受容体ファミリーと疾患との関連
3) VEGF遺伝子の発現調節
4) VEGFとその受容体を標的とした遺伝子治療
▲II 動脈硬化に関与する細胞
1 血管内皮細胞の機能障害と接着 久米典昭
1) 血管内皮細胞の機能br> 2) 粥状動脈硬化の病変
3) 血管内皮細胞への単球・リンパ球の多段階の接着機構br> 4) 粥状動脈硬化の病変部位に発現される接着分子
5) 酸化LDLによる血管内皮細胞の機能障害
6) 酸化LDLに対する受容体
2 血管平滑筋細胞形質変換のメカニズム 小和瀬桂子 倉林正彦 永井良三
1) 平滑筋細胞の形質変換とは
2) 血管平滑筋の形質変換の有用な分子マーカー:筋収縮タンパク質
3) 血管平滑筋細胞の形質変換に関与する因子
4) 平滑筋増殖に関与する細胞内シグナル
5) 血管平滑筋形質変換に関与する転写因子群
3 単球・マクロファージ 石井伊都子
1) マクロファージによるリポタンパク質の取り込み
2) 細胞内のコレステロール代謝
▲III 動脈硬化に関与する諸因子
1 サイトカイン・遊走因子・増殖因子 森聖二郎
1) 動脈硬化性内膜肥厚の立役者であるPDGF
2) 糖尿病性大血管障害に深く関与するTGF-β
3) 粥状硬化病変形成に抑制的に働いているM-CSF
4) マクロファージの内膜下への浸潤に主役を演じているMCP-1
5) プラークの不安定化に関与しているIFN-γ
2 LDL受容体ファミリーとその機能制御 武城英明
1) LDL受容体ファミリー
2) LDL受容体の発現調節
3) 神経細胞におけるファミリー受容体の特異的発現
4) 動脈硬化におけるLDL受容体ファミリーの発現調節
3 凝固線溶因子,血小板 丸山征郎
1) 血液凝固因子と動脈硬化
2) 線溶因子と動脈硬化
3) 血小板と動脈硬化
4 Shear stress 安藤譲二
1) 血管内皮にかかるshear stress
2) shear stressと動脈硬化病変
▲IV 動脈硬化と他の疾患の関与
1 マルチプルリスクファクター症候群 松澤佑次
1) マルチプルリスクファクターの疫学的検討
2) syndrome Xと内臓脂肪症候群
3) マルチプルリスクファクターが集積するメカニズム
2 高脂血症と動脈硬化 村山敏典
1) LDL受容体を介した脂質代謝
2) 粥状動脈硬化病変の成立機序
3) LDLの酸化変性と粥状動脈硬化
4) 急性冠症候群とプラークの破綻
5) モデル動物を用いた脂質関連遺伝子と粥状動脈硬化の研究
3 高血圧と動脈硬化 長田太助 平田恭信
1) 動脈硬化に関わる物理的因子
2) 動脈硬化を促進する液性因子
3) 動脈硬化を抑制する液性因子
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- 【本書名】新 臨床医のための分子医学シリーズ:動脈硬化の最前線〜発症のメカニズムと臨床
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(2021年8月23日)
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