2017年6月号掲載・2025年7月9日公開

皆さんは痙攣を目の前で見たことがありますか? 痙攣を主訴に救急搬送されてくる患者は多く経験しますが,病着時には止まっていることが多く,研修医時代には経験がなく終わってしまう人もいるかもしれません.見たことがないと突然目の前の患者が痙攣したときに焦るものです.急変時に自分が焦ってしまうと,それが周りに伝わり事態が収集つかなくなることがよくあります.「焦らず,怒らず,落ち着いて」対応することが急変時の絶対条件です.

研修医だけでなく病棟の看護師も,痙攣を見たことがない人は多いでしょう.そうなると自分が呼び出される前に看護師などによる適切な対応が行えておらず,誤嚥や外傷など防ぎうる合併症を引き起こしてしまう可能性があります.チームで対応するためにともに学ぶことが重要ですが,その際にお勧めのものがあります.それがてんかん発作ビデオ1)です.中里先生監修のもとさまざまな痙攣を,役者さんが演じています.痙攣の一部始終を実際に見る機会は少ないので,一度見ておくことをお勧めします.

引用文献

1) ユーシービージャパン株式会社/UCB Japan.YouTube
https://www.youtube.com/@UCBJapan


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