2018年2月号掲載・2025年10月29日公開

誤嚥性肺炎か肺臓炎か迷ったらどうしたらよいでしょうか.肺炎であれば抗菌薬の投与を可能な限り早期から行いたいですが,肺臓炎であれば原因を考えれば抗菌薬は不要です.

ここで意識したいのが重症度時間軸です.いくら肺臓炎の可能性を考えても,高流量の酸素を要する患者に対して抗菌薬を投与せずに経過を診るのは危険です.逆に酸素を1 L程度で酸素化が維持できバイタルサインが安定している患者に対して抗菌薬を焦る必要はないでしょう.

一般的に,誤嚥性肺臓炎として対応したものの2日経っても症状が改善しない場合には,抗菌薬治療を行うことが推奨されています1).その場合にも誤嚥性肺炎であるという根拠をきちんともったうえで対応しましょう.グラム染色でpolymicrobial patternが認められれば1つの根拠となるでしょう.

治療は何でもかんでもやればいいというわけではありません.経過を診ることは患者さんを放置しているわけではなく,適切なマネージメントを行うための1つの戦略であり治療の一環であることを意識して対応しましょう.

引用文献

1) Marik PE:Aspiration pneumonitis and aspiration pneumonia. N Engl J Med, 344:665-671, 2001


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