「動脈血ガス分析はどんなときに行うの?」|臨床検査専門医がコッソリ教える… 検査のTips!

動脈血ガス分析はどんなときに行うの?

東條尚子

研修医 臨くん

先生,先日指導医の先生から “臨くん,患者さんの動脈血ガス分析をやっておいてくれる?” と言われ,動脈血採血を行ったのですが…採血時の痛みで患者さんから苦情を言われてしまいました.その際に思ったのですが,動脈血ではなく静脈血で分析することはできないのでしょうか?
動脈からの採血は,患者さんにとって痛みを伴う検査だけど,動脈血でないとわからない情報があるんだ.どんなときに動脈血ガス分析が必要になるのか解説するね!

けんさん先生

解 説

血液ガス分析で測定する項目

血液ガス分析は,自動血液ガス分析装置を使って測定を行うよ.動脈血ガス分析(空気呼吸下)の代表的な測定項目と基準範囲を表1に示したのだけれど,ガス(酸素と二酸化炭素)以外にpHや重炭酸イオン濃度(HCO3)なども含まれているよ.これらの項目のうち,pH,酸素分圧(PO2),二酸化炭素分圧(PCO2)は電極法で実測,HCO3は,pHとPCO2から演算しているんだ.BE(base excess)は,37℃,PCO2 40 Torrのとき,1Lの血液のpHを7.4に戻すために必要な酸(ないし塩基)の量.代謝性因子を定量化した指標でpH,PCO2,Hbから演算するよ.オキシメータを含む装置では,酸化ヘモグロビン濃度(O2Hb)と還元ヘモグロビン濃度(RHb)を実測できるので,これらから酸素飽和度(SO2)を演算しているよ.

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