「Howell-Jolly小体は危険を知らせるサイン?!」|臨床検査専門医がコッソリ教える… 検査のTips!

Howell-Jolly小体は危険を知らせるサイン?!

三好夏季

研修医 臨くん

先生,救急外来で発熱の患者さんを診察していたら「末梢血塗抹標本で菌が見えます! Howell-Jolly小体もあります!(図1,2)」と検査室から緊急連絡がきました.Howell-Jolly小体の出現には,どんな意味があるのですか?
その患者さんに脾臓はあったかな? Howell-Jolly小体は脾機能と強い関連があるんだよ.脾臓摘出後重症感染症(OPSI)の予防と対策のために,Howell-Jolly小体について理解を深めよう.

けんさん先生

解 説

Howell-Jolly小体って何?

Howell-Jolly小体とは,メイ・ギムザ染色で好塩基性に染まる赤血球内の円形の封入体(通常1個の赤血球に1個)のこと(図2).染まっているのは,赤血球産生の過程で染色体の一部が核の本体に融合せずに残ったDNAからなる核の遺残物と考えられている.こういった封入体などは,正常な脾機能があれば,血球が脾臓の静脈洞内皮細胞間隙を通過する際に細胞からしぼりだされるような形で選択的に除去されるんだ.これを“種取り除き(pitting)作用”と呼ぶよ.だから,Howell-Jolly小体が末梢血に出現するということは,脾臓がチェックポイントとして機能していない,すなわち脾臓摘出後や機能的無脾状態が考えられるんだ.

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