総合診療はおもしろい!

SNSプロジェクト
藤谷直明(大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科/宮崎医院,日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 代表)

  • [SHARE]

日本プライマリ・ケア連合学会若手医師部会(以下,若手医師部会)はジェネラリスト同士の交流を目的に世代ごとのSNS(social networking service)コミュニティを運営している.今回は,このなかの初期研修医向けSNSコミュニティの模様をレポートする.

若手医師部会は卒後3〜10年目,もしくは家庭医療後期研修プログラム開始後8年目までの若手医師の会である.その目的には若手医師の交流の促進やジェネラリストの普及・後進の育成などがあり,その活動の1つとして,世代ごとのSNSコミュニティがある.

これらのコミュニティがつくられた背景には,ジェネラリストを志望するものは増えているが,まだまだ少数派なのが現状で,身近に同じ志をもつ仲間がいないことが多いことがある.そこで,SNSを利用して仲間と集う場所をつくり,情報交換をしたり,困ったときに相談をしたり,何かやりたいときに仲間を探したりできる場所があればということで開設された.

同じ志をもった仲間とつながる!

若手医師部会総会にて.

このコミュニティはFacebook上で運営されており,安全な場とするために外部からは閲覧できず,参加者も同世代だけとしている.初期研修医向けには『ジェネラルをめざす初期研修医コミュニティ』(参加登録はこちらから)があり,90名弱が登録している.そのなかでは,研修についての相談や活動報告,勉強会の告知などの他に,『初期研修医スカイプサロン』と称してSkypeを使用してネット上で集まり語り合うイベントも開催されている.また,オフ会や初期研修医向けのイベントもあり,顔の見える交流も行われている.

まだまだ投稿数が少ないなど難しい面もあるが,参加者からは,同期との交流や,モチベーション維持につながったとの声が聞かれている.

新たな試み「クルー100人プロジェクト」!

若手医師部会では,4月より『クルー100人プロジェクト』を開始した.これは,若手医師部会の活動に協力してくれるメンバー(クルー)を募ることで,より大きな活動をしていこうという試みであり,クルーは100人を目標人数としている.(海外交流を目的とした)海外チーム,地域ごとコミュニティチーム,世代ごとコミュニティチーム,病院総合医チーム,多学会連携チームの5つのチームがあり,クルーはそれぞれ興味のあるチームに登録してもらい,各チームでイベント開催などのさまざまな活動を行っていく.今回紹介した世代ごとSNSコミュニティはこのなかの世代ごとコミュニティチームの活動となる.

若手医師部会の対象は後期研修医以降であるが,クルーには初期研修医からなることができる(詳細は若手医師部会のブログを参照).このようなチームに入ることで,同じ志をもつ仲間を見つけ,さまざまな活動を楽しんでもらいたい.また,これらの活動を通してお互いに刺激し合うことで成長し,いきいきと働くことにつながれば幸いである.

はじめから終わりまで,それぞれの経過に合った輸液ができる!

レジデントノート増刊 Vol.26 No.2
経過を追って考える 輸液の処方・調整のコツ
いつやめる?どう調整する?チェックするポイントとタイミングを押さえて、「何となく」の処方を見直そう

寺下真帆/編