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2007年1-2月号
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最新号
(12月20日発行)
2007年1-2月号
(Vol.7 No.1)
定価 2,625円(税込)
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テクノ・トレンド
・生きた動物で使える迅速で可逆的なAlstR/AL神経細胞不活性化法の開発
山口賀章
今回われわれはアラトスタチン受容体とその活性化因子であるアラトスタチンを用いて生きた動物レベルで神経細胞を迅速,可逆的に抑制する方法を開発した.この方法を用いて,種々の神経細胞群の生理的役割を解明し,ひいては脳疾患に対する治療法開発に繋がればと期待している.
・RecAを用いた選択的スプライシングエキソン検出法
長谷川由紀
ゲノム配列およびcDNA解析の結果,選択的スプライシング機構により1つの遺伝子から多種多様な転写産物が形成されることが明らかとなってきた.われわれのグループでは完全長cDNAを収集することで多様な転写産物の解析を進めてきた.しかし,cDNAプロジェクトでは,同一遺伝子座に属する転写産物は同一と推定し,大部分のcDNAは全塩基配列決定をしないまま凍結保存されている.このことは,われわれは全転写産物の一端を垣間見たにすぎないことを示している.そこで,相同組換えタンパク質であるRecAを用いることで,簡便にエキソンの有無をスクリーニングし,選択的スプライシングバリアントを抽出する方法を開発したので紹介する.
・複製・転写可能な人工塩基対の創出
平尾一郎
DNAのA−TとG−Cの塩基対は,生物の遺伝情報伝達における基本法則である.もし,この法則に,人工的に作り出した第3の塩基対を組み込むことができれば,DNAの遺伝情報の拡張が可能になり,人工の構成成分を含む核酸やタンパク質を自在に作り出す技術の創出につながる.われわれは,これまでに種々の人工塩基対をデザイン・合成してきたが,最近,複製や転写で機能する人工塩基対の開発に成功した.
・リンパ球分化制御機構のさらなる解明への一歩〜インスタントトランスジェニック法
中川理奈子
リンパ球分化における特定のシグナル分子の役割をin vivoで解析するには,トランスジェニックマウスを作製して解析するのが有用だが,時間と経費がかかるのが難点である.そこでわれわれは,レトロウイルス感染により野生型マウスリンパ球前駆細胞に目的遺伝子と蛍光タンパク質を共発現させ,これをRAG-1(recombinase activating gene-1)ノックアウトマウスへ導入して,ドナー由来のリンパ球をin vivoで分化させた後,蛍光標識された遺伝子導入細胞の解析によって目的シグナル分子の分化への影響を調べる,インスタントトランスジェニック法を確立した.
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