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がん局所におけるCD4T細胞免疫監視とMHCクラスⅡ抗原

CD4 T cell immune surveillance and MHC class Ⅱ antigens in the tumor microenvironment
金関貴幸
Takayuki Kanaseki:札幌医科大学病理学第一講座
10.18958/7721-00001-0001905-00

がん免疫サイクルがアップデートされ,がん局所の腫瘍微小環境(TME)で免疫細胞が担う役割の理解がすすんだ.がん局所の免疫応答は必ずしも抑制性とは限らず,むしろ局所サブサイクルを生み出し,抗がん免疫効果を促進している場合もある.CD8 T細胞を中心に研究が進んできたが,近年はMHC-Ⅱがん抗原を認識する腫瘍反応性CD4 T細胞が機能的多様性を示すエフェクター細胞として認識されつつある.抗原提示細胞とのインタラクションに加えて局所サイクルにおける三次リンパ様構造(TLS)の重要性もわかってきた.本稿では固形がん局所におけるCD4 T細胞免疫監視に焦点をあてて最近の進歩を解説する.

エフェクターCD4 T細胞,MHCクラスⅡ,ネオ抗原,TLS,CXCL13

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