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irAEにおける免疫応答と分子病理

Immune mechanistic action underlying anti-PD-(L)1 therapy-induced adverse events
塚本博丈
Hirotake Tsukamoto:京都大学大学院医学研究科附属がん免疫総合研究センターがん免疫治療臨床免疫学部門
10.18958/7721-00001-0001907-00

がん治療の選択肢として確立された免疫チェックポイント阻害療法は,がんを攻撃する免疫応答を(再)活性化すると同時に,通常は抑制されている自己組織に対する免疫応答も活性化してしまうリスクがある.この治療に伴ういわゆる“副作用”である免疫関連有害事象(immune-related adverse events:irAE)は,自己免疫疾患様の正常自己臓器の傷害に起因するが,その原因となる免疫応答の本体,および発生機序はいまだ明らかでない.本稿ではirAEにおける免疫応答と,われわれの検討について概説する.

irAE(immune-related adverse events),PD-(L)1阻害療法,CD4 T細胞,TLS(tertiary lymphoid structure)

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